《2》 ページ14
「8時や〜！」
隆平は2年生になって、時計が読めるようになったらしく、そう言ってテレビをつけた。
「「「♪あぁーあぁーエイトレンジャー」」」
3人がテレビと向かい合って踊っているのを見ながら、土日のこの時間の戦隊モノの番組の有り難みに泣きそうになりつつ、章大のお粥を作って、すばると裕の分の味噌汁を準備する。
お盆に多めにお粥を盛り付けてから、和室に持っていく。
「ご飯できたで。俺は、章大の残りモン食うから、2人飯食っといで」
「おぉ、お前、できた嫁やな 笑」
裕にやかましわい！と突っ込んで、すばるの腕にの中に交代していた章大を、布団の中で自分のあぐらに座らせた。
「しょうちゃ、おなかへってへん…」
「減ってなくても食うの。ご飯食べんとお薬飲まれへんし、お薬飲まれへんかったら章ちゃん元気になられへんよ？」
すばるがそう言って、2人は出て行った。
「おしまいか〜？おぉ、思ったより食うたやんけ。偉いのぅ」
信五が残りを平らげた頃には、エイトレンジャーを見終えた3人がドタバタと2階に上がっていく音がして、章大は少し寂しげな表情で、自ら信五の方へ向き直す。
「しんちゃ、ボク残しちゃった…ごめんなさい」
信五は胸に顔をうずめてくる章大の頭を撫でた。
「大丈夫大丈夫。ごめんなぁ？信ちゃん、章ちゃんのお皿にご飯入れてたからなぁ。多かったな、無理せんと、食べられへんかったらいうてええんやで」
やっと失態に気付いた信五はちょうど薬と水を持ってきたすばるに、お盆を片付けるように目ぶせをした。
「寝とき。病院行って、潤にしんどいの取ってもらおな」
薬を飲むとコクコクし始めた章大を、一旦、布団に寝かせて、信五はさっきまで準備していたバッグの中にエチケット袋を入れこんだ。
「どうしたん、気持ち悪いって？」
「いや、コイツ残したらアカンとおもたみたいで食い過ぎよってん」
「父親も一個一個学んでいくしかないな」
裕は納得の表情。
そう言いながら、車のキーをポッケに入れた。
「そしたら寝とる間に連れてこか。バスタオルバスタオル…あぁ、コレでええわ。起きんといてやぁ？」
エイトレンジャーの黒いバスタオルに、章大はいつの間にか包まれていた。
結局、信五が家に残り、すばるに抱かれて章大は裕の車で病院へ。
「洗濯物…7人分も部屋で干すんか…」
外は土砂降り。
子供たちを外で遊んでおいでとも言えない信五は頭を抱えた。
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light(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!少し長くなってしまいましたが、そう言ってもらって嬉しいです！2章もよろしくお願いします(*^^*) (2017年9月23日 11時) (
レス) id: 803a88353c (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 「あ」何度も何度も読み返しています。何度も読んでもよいです！ (2017年9月22日 20時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - みかんさん» お気遣いありがとうございます!まずは今のお話を完結させますので、お楽しみにしていてくださいね! (2017年9月15日 23時) (レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - 奏空さん» お久しぶりです(｡>艸<)ありがとうございます！了解しました〜知識が無いので難しいですが、頑張ります。お待ちくださいね (2017年9月15日 23時) (レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 早速ありがとうございます。続きを楽しみに待ちます！そして、今回のお話が終わったら他の方のリスエストへ移っても大丈夫なのです！どのお話も楽しみにしています！ (2017年9月15日 1時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2017年7月9日 17時
