7.【大人】 ページ7
「ほんで、そのメインコンセプトとかの責任者？をやってくれってさ」
「ほぉ…また、それも首の長い動物の会社のパクリか？…まぁ、おめでとう。どのみち上に立つ年だろ、俺らも」
「…おん」
すばるはやはり煮え切らない表情のまま。
「お前何やねん、朝から変なこと言うと思ったら、今、全然元気ないし」
信五は唐揚げをほうばって、うまい。と呟きながらそう言った。
「俺ら、もうそんな年なんやな」
信五はすばるの言う俺らという言葉に自分が含まれているのか分からなかった。
「いや、今朝な？アイツがもう俺高3やからって。もうすぐ18年やからって」
左手の薬指を眺めて、すばるは箸を止めた。
「アイツ、一丁前に恋愛とかしとるんやろか。9月になったら結婚やって…できるんやで。昔と違ってアイツが選挙権だって持つことになる」
「……それに車の運転もできるって？」
無意識に握っていたYシャツとネクタイの下には、薬指のそれの一回り小さいシルバーリングを通したネックレス。すばるは左手を思わず前に伸ばした。
「ちゃう！そんなんが言いたいんちゃうねん！アカン、ごめん」
そのままヒラヒラとして、箸を持った。
「…大丈夫やで。章大はちゃんと大人になってるから」
信五はいつもいつでも人に節介を焼いた。すばるだって何度もウザがったし、言い合いなんてもんじゃないことをしたこともあった。
「すばる、パスタ味見させてや」
だけど。彼らは大人になった。
「あ、俺にもくださーい！すばっ」
「コラ、橋本っ！お前、会社では渋谷さんやろ！」
こんな可愛い後輩まで出来てしまって。やってきたソイツはズカズカと同じテーブルにカレーを持ってくる。
一回り年下の弟的存在である良亮。
信五に頭を叩かれ、ペコペコと謝る。
「お前、営業部やからって、そない簡単にペコペコしたらあかん！俺の知っとる橋本じゃ無くなってもうたな！」
ガハガハと笑う3人にはスーツがよく似合う。
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light(プロフ) - 奏空さん» 初めまして(^^)本当に少しずつですが、全貌が明らかになってきます！読み返すと繋がっていたりするはずなので、また来てくださいね。ありがとうございます！ (2017年3月20日 8時) (
レス) id: 23f6197312 (このIDを非表示/違反報告)
奏空(プロフ) - 初めまして。話に一気に引き込まれ更新を楽しみに、いつも読ませていただいてます!! 少しずつ登場人物の背景が見え始め、ますます続きが気になってます(＞＜) 大変だとは思いますが、頑張って下さい ！ (2017年3月20日 0時) (レス) id: 90bfce9f42 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - パンジーさん» こんばんは(^^)コメントありがとうございます！引き続き更新頑張ります。応援よろしくお願いします！ (2017年3月19日 23時) (レス) id: 23f6197312 (このIDを非表示/違反報告)
パンジー(プロフ) - とても面白いです。今のままで大丈夫だと思いますよ。 (2017年3月19日 21時) (レス) id: 700a76e6c1 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - 章々さん» こんばんは(*^^*)コメントありがとうございます！嬉しいお言葉！ズルズルとハマっちゃって下さい（笑）頑張ります。 (2017年3月16日 23時) (レス) id: 23f6197312 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2017年3月12日 10時
