《3》 ページ7
今回は四人部屋のため、隣のベッドの子供のお母さんらしき人が、大丈夫ですか？とやってくる。
「あちゃー。びっくりしたねぇ〜
大丈夫よ〜？ほら、バンザイしよか〜」
出際よく宥めてくれるそのお母さんに、裕はペコペコしながら、着替えを出す。
ここ数日、急に暑くなったこともあり、裕も汗だく。
そのお母さんに着替えさせてもらいつつ、裕は看護師さんとベッドメイキング。
「大丈夫？ごめんな、ベッド、今ここしか空いてなくて。あんまり酷いようならICU連れていこうか……」
スグに潤がやって来て、お母さんに抱かれていた章大を代わりに抱き上げる裕。
さすがにこの高熱。さらに汗が吹き出しそうだった。
「……ｹﾞｯﾎｯｹﾞｯﾎｯ……うぇーん……ﾊｧﾊｧ……
っ、くるしぃ……ﾊｧ」
「章ちゃん。大丈夫やで〜
裕ちゃんココおるやろ？な？
泣いたら男やないで？ええの？
章ちゃんお兄ちゃんやなかった？」
「ぅう〜……ｹﾞｯﾎｯｹﾞｯﾎｯ」
優しく優しく裕が腰の辺りを摩りつつ、潤は手際よく聴診器を背中に当てた。
「1人いやぁ……ﾊｧﾊｧﾊｧ……んっ、ｹﾞｯﾎｯ」
「しょーたっ！
今、せんせぇモシモシしてるやろ」
シッと静かにするよう諭すも、イヤイヤと首を横に振る。
裕は困惑した。
こんなことは今までになかった。
聞き分けの良い章大しか知らなかったから、よしよしと頭を撫でてあげるものの、慰め方を知らない。
章大の機嫌が戻るよりも先に、体力的な限界が来たらしく、段々とぐったりしはじめて、裕は時計を眺めた。
「わるぃ、潤……あんまりグズるようやったらICU連れてって」
黙って頷く潤は章大を受け取った。
「私も今日はずっといるから。
見てます。安心して？お父さん」
そう、お母さんに言われて裕は照れる。
まぁ、お父さん代わりでは有るんやけど。
小学二年生の平均体重は24キロほど。
章大は一回り小さい20キロ。
でも、利尿剤が中々効かず、昨日の時点で22キロにまで増えている。
「重たっ(笑)」
「潤も体調気ぃつけや。
章大の風邪伝染ったら…もう「はいはい！」
「はよ行って。寝てもうたから今のうちに」
久々に関西弁を聞くと、なんだか安心して、裕は名残惜しいながらも病室を出た。
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light(プロフ) - mayufujiyoutomoさん» いつもリクエストありがとうございます！励みになります。次回もまたよろしくお願いします^^ (2019年6月10日 12時) (
レス) id: e738b598a3 (このIDを非表示/違反報告)
mayufujiyoutomo(プロフ) - 今回の更新も期待通りの作品でした。毎回lightさんの更新楽しみです。 (2019年6月10日 11時) (レス) id: e94c7fe551 (このIDを非表示/違反報告)
mayufujiyoutomo(プロフ) - 更新楽しみにしてます。 (2019年3月31日 15時) (レス) id: b681088b76 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - mayufujiyoutomoさん» お返事がハチャメチャ遅くなってすみません(><)コメントありがとうございます！ｺﾄﾞｳﾉｵﾄらしく終われたかなと思います！またの更新お待ちください！ (2019年3月31日 9時) (レス) id: e738b598a3 (このIDを非表示/違反報告)
mayufujiyoutomo(プロフ) - せつないお話しありがとうございました。涙しながらも、最後章ちゃんの手紙の内容を覚えてないというおちにほっこりしました。次回の更新も楽しみにしてます。 (2019年3月20日 0時) (レス) id: e94c7fe551 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2018年5月20日 9時
