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「章ちゃん。ちょっと頑張ろう。な？」
と問いかけても、全然力入ってないし、腕や顔は汚れてしまっているけれど、隆平は歩かせることを選んだ。
少しだけ、こくんと頷く章大。
袋から顔を離して、振り返る人々の視線を感じながら、駐車場に向かった。
スグに亮が戻ってきて、どっから奪ったのか、車椅子にAEDと章大の荷物を乗せてきた。
それを見た章大は安心したのかスグに脱力し、車椅子に座るとまた紙袋を抱えて、ギュッと心臓を押さえた。
救急車のサイレンがやって来て、隆平が章大と乗り込んだ時には、章大の意識は殆どなかった。
ガクン、と、亮は座り込んだ。
AEDと車椅子を返さなければ。
そう思うのに、体の震えが止まらない。
「……っ、電話……もしもし」
亮はポッケからもう一度スマホを取り出した。
《亮ちゃんっ！大丈夫？今どこ！？》
忠義の声だった。
どうやら、病院からか、隆平からか、連絡が行ったらしい。
《スグ行くからな？！
ちょっと待っといてやっ！》
亮はいつの間にか涙が流れていた。
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「……おはよう。具合は？」
「ﾊｧ……ん。へーきや」
章大が少し身体を起こしたのを見て、信五は安堵のため息を付いた。
「章ちゃん、ごめん。
ジャケットはクリーニング出したんやけど、シャツは破いてもうた……」
隆平は、シュンとして章大に話しかける。
気に入った服は、本当に体調の良い日しか着ない。
発作があったら、もしも倒れたら、ハサミできられてしまうから。
「大丈夫。最近は、こんなこと、無かったから、服はいっぱいあんねん」
でも、こんなふうに倒れてしまうほど体調がおかしいのは久しぶりだ。
「商談、上手くいったで。でも……
やっぱり、体力無いんよな……ｹﾞｯﾎｯｹﾞｯﾎｯ」
章大は盛大に咳をした。
その後はｲﾃﾃと、お腹をおさえる。
「章ちゃん、変な感染症もろうてきてるで。
いつから調子悪かってん？
昨日と今朝と薬飲んだの？」
白衣を着た隆平が問いかける。
「昨日はホンマに仕事がバタバタで……っ、
ご飯食べる間もなくて、今日の朝も食欲無くて…でも、無理矢理食べたし、今日は薬も飲んだ！
……せやけど…熱あるし、日本つく前ぐらいからもう、気持ち悪くて……」
章大は空港での失態を思い出して、俯いた。
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light(プロフ) - mayufujiyoutomoさん» いつもリクエストありがとうございます！励みになります。次回もまたよろしくお願いします^^ (2019年6月10日 12時) (
レス) id: e738b598a3 (このIDを非表示/違反報告)
mayufujiyoutomo(プロフ) - 今回の更新も期待通りの作品でした。毎回lightさんの更新楽しみです。 (2019年6月10日 11時) (レス) id: e94c7fe551 (このIDを非表示/違反報告)
mayufujiyoutomo(プロフ) - 更新楽しみにしてます。 (2019年3月31日 15時) (レス) id: b681088b76 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - mayufujiyoutomoさん» お返事がハチャメチャ遅くなってすみません(><)コメントありがとうございます！ｺﾄﾞｳﾉｵﾄらしく終われたかなと思います！またの更新お待ちください！ (2019年3月31日 9時) (レス) id: e738b598a3 (このIDを非表示/違反報告)
mayufujiyoutomo(プロフ) - せつないお話しありがとうございました。涙しながらも、最後章ちゃんの手紙の内容を覚えてないというおちにほっこりしました。次回の更新も楽しみにしてます。 (2019年3月20日 0時) (レス) id: e94c7fe551 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2018年5月20日 9時
