【文スト】私のお兄ちゃん《芥川龍之介 》

２６話 ページ27

楽しかったなと、思い乍帰っていると

人が集まって何かヒソヒソと話している。

気になって聞いてみれば

｢あぁお嬢ちゃん、見ない方が善いよ｣

『...如何してですか？』

見たら駄目と云われたら見たくなる。

｢ポートマフィアの仕業でね人が...死んでしまったの｣

おばさんたちの後ろから見えるのはパトカーと救急車が走って来るのが見える。

｢そうそう。ポートマフィアの狗って呼ばれてる芥川の仕業だよ。之は...｣

え？今...


『あの、誰の仕業って云いましたか？』

｢ポートマフィアの芥川。｣

名字は一緒だけど名前は違う筈だ。

違って欲しいと思って聞いた。

『...その人の名前は？』









__________

私は走った。走って走って...

然し行く宛はない。。

泣きはしなかった。只、｢如何して｣の言葉しか頭にない。

そしたら、躓いてしまった。

何の涙か判らないけど沢山の涙が出た。

躓いて｢痛い｣の涙なのか...

残酷な事実を知って｢悲しい｣の涙なのか...

『ｸﾞｽｯ...莫迦だなぁ...私...聞かなければ善かった...』

でも、何時かは知る日が来る。

聞きたくなかったと、凄く後悔した。

だって、その人は









___｢ん？名前は龍之介。芥川龍之介よ｣

そう云って見せてきた新聞に載ってるお兄ちゃん

『...え？』

｢お嬢ちゃんも気おつけなさいね

？お嬢ちゃん大丈夫？顔が真っ青だけど｣

｢あ！お嬢さん如何したンだい？！｣_____

私は走った。走って走って...

然し行く宛は無い______

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