5、嘘をついた代償 ページ7
「人はみんな都合のいいほうの”嘘”を信じたがる」
「俺たち吸血鬼はそういう気持ちにつけこんで催眠にかけるんだ…お前達にオレを幼馴染みだと信じさせるのは簡単だったよ」
_____俺も、Aも親死んじゃってるんだ
_____今度うちにおいでよ。真昼の料理美味しいからさ‼
交わしたはずのその言葉の送り主は、今になっては顔さえなくなっていた。
「だってそれをお前達が望んでいたから」
「真昼、A…どうしてお前達なんだ…」
「真昼がただの猫だなんて嘘をつかなければ」
「Aが吸血鬼についてオレに相談してくれていたら、関わろうとしなければ」
「オレは今…お前達側に立っていたかもしれないのに」
「オレは明日もお前達の親友でいられたのに」
「こんな簡単なことで世界なんて壊れていくんだよ」
_____あんたの世界なんてね、簡単に壊せるんだよ
また、頭に響く甲高い声。その声が一層私の思考を停止させる。
「俺はっ…俺達はただ‼吸血鬼のことに…友達みんなをお前を巻き込みたくなかったから…っ」
『桜哉に傷ついて欲しくなかったんだよ…っ‼』
「黙れ‼」
一生懸命紡いだ言葉さえ、もう…
「オレを信用してないから話さなかったんだろ‼オレを友達とおもっているならどうして嘘なんかついた⁈」
「オレの”ために”嘘をついたって言いたいのか⁈」
『違うっ…そうじゃ…』
桜哉には何１つ届かない。
「オレは嘘つきが一番嫌いだ…」
「お前達が嘘なんてつくからもうお前達の何１つ信じられねぇよ」
_____まぁた、幻滅されちゃったね？可哀想に
違う、違う…私はただ…またあんな事にならない様にしたかっただけなのに‼
_____そんなの、彼達を信用できない言い訳に過ぎないよ
「人は恐ろしいよ。油断すれば騙される…気をつけないと」
「騙される前に騙されないと」
クロ、真昼…2人が今、動けないんだから私がやらなきゃ。
『桜哉、私は主人でもないけど…私は皆を桜哉を助けたいって思ったんだよ』
なのに…出てきたのはそんな弱い言葉だけ。
「…じゃあ、今から椿さんの所に行って下位吸血鬼にしてもらう？」
『‼そ、れは…』
「ほら、やっぱり…お前には無理なんだよ」
「今のお前とAにはねぇんだよ。友達を守りたいのか殺したいのかわかんねー…」
ねぇ、神様…もし、これが嘘をついた代償だって言うなら
『何してんだろうね私何が守るだ…主人でもないくせに』
あんまりじゃ、ないですか？
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夜月詩音(プロフ) - 怖憂歌@堕天使さん» 指摘ありがとうございます！今度、一気に見直して直させていただきます^ ^ (2016年9月29日 18時) (
レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
怖憂歌@堕天使(プロフ) - ところどころサーブァンプになってますよー！！ (2016年9月29日 18時) (レス) id: 0b14825069 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 閻羅さん» 桜哉の話はティシュ無しでは見られませんよね！← (2016年8月28日 22時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
閻羅(プロフ) - 目から止めどなく溢れ出る塩水。・゜゜(ノД`) (2016年8月28日 22時) (レス) id: e75d33a950 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！更新速度は、1日に出来るだけ更新するって感じです^ ^ (2016年8月28日 16時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜月詩音 | 作成日時：2016年8月22日 20時
