10、いらない ページ12
『真昼っ…!私がやるから…っ』
これ以上真昼に重荷を負わせちゃだめだ…そう思って踏み出した体は
「…だめだ真昼、A…」
『なんで⁈私が…』
「だって…お前も真昼も迷ってるじゃねーか…」
視界の隅で真昼が桜哉にリストバンドを返した。リストバンドを取った手首を中心にホウキが現れた。
「桜哉…‼」
『っ…でも、これしか方法がないじゃんか‼』
クロの手を振りほどき真昼の所に行く。真昼の瞳はクロの言う様に迷いがチラチラ見えた。
「…そう。それでいいんだよ真昼、A」
「二人で…嘘つきは殺さないと」
もう桜哉の笑った顔さえ月の光のせいで見えなくなっていた。
_____君に何が出来るの？
甲高い声も、もうどうでもよくなった。
『なんで…桜哉‼私はっ…こんな事を望んでいたわけじゃない！こんなの…っ』
私の蹴りが桜哉のお腹に当たる。確かな感触に気持ち悪くなる。蹴ったんだ親友を…いやでも、
『もう…いらないや…っ』
私の知らない彼を親友と呼んで良いのかな？フラフラと立ち上がった桜哉に真昼が容赦なくホウキで殴った。
でもそれは真昼の意思でやってる様に見えない。まるで、”真昼”が”力”に使われているみたいで…
『っ…！真昼…っ』
「はっ…A…オ、オレ…」
ゾワッと背中に感じる嫌な寒気。真昼もそうなのか震えていた。だめだ…こんなの…
_____気づいたってもう遅いよ
クスクスと嫌な笑いが私の頭の占領した。
『ごめんなさっ…』
今すぐ桜哉に近づいて謝りたいのに、体が思う様に動けない。
悲劇の景色も、辛い運命も、情けない自分も
全部…いらないのに。
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夜月詩音(プロフ) - 怖憂歌@堕天使さん» 指摘ありがとうございます！今度、一気に見直して直させていただきます^ ^ (2016年9月29日 18時) (
レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
怖憂歌@堕天使(プロフ) - ところどころサーブァンプになってますよー！！ (2016年9月29日 18時) (レス) id: 0b14825069 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 閻羅さん» 桜哉の話はティシュ無しでは見られませんよね！← (2016年8月28日 22時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
閻羅(プロフ) - 目から止めどなく溢れ出る塩水。・゜゜(ノД`) (2016年8月28日 22時) (レス) id: e75d33a950 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！更新速度は、1日に出来るだけ更新するって感じです^ ^ (2016年8月28日 16時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜月詩音 | 作成日時：2016年8月22日 20時
