苦手度4% ページ7
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『えっと…なんでかな?』
数秒の沈黙の後、やっと出てきた言葉はそれだけだった。
だけど、南雲君には十分伝わったみたいだ。
言いにくそうに眉を下げた。
「転校生さん、俺達の所には一回も見にきてないっすよね?だから」
わかっている。プロディーサーが、自分の事情でユニットを差別したらダメだということ。
この学園に来た以上、どのユニットとも関わらなければいけないこと。
それをわかって、拒む私は我儘なのかもしれない。
嫌なわけじゃないの。
嫌いじゃないの。
ただ、やっぱり私に貴方達はどうしようもなく眩しすぎる。
『ゴメンね?最近、UNDEADのプロデュースで忙しくて…また、次の機会に』
下手くそな笑顔が今、私の顔には浮かんでるのだろう。
自分の思いを優先させる私は、なんて我儘で傲慢で駄目な子。
『ほら、もう授業始まっちゃうよ?』
「…っ、興味があったらいつでも良いんで声かけてくださいッス!」
南雲君の言葉に曖昧に笑いかえした。
今日は、厄日か何かなのだろうか?
悪い事が起きすぎている…。
「授業始めるぞー」
佐賀美先生の授業が始まっても、憂鬱な気分は晴れる事も無かった。
寧ろ逆で…凄く、嫌な予感がするのは気のせいじゃない
『はぁ…何で、こんな事に』
深いため息と共に、リストバンドを指でなぞり気を紛らわせた。
確かな感触に、少しだけ安心する。
これから来る事について、少しの予想は出来ていたのかもしれない。
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夜月詩音(プロフ) - 雷月ささめさん» ありがとうございます!過去の話は、自分の中でも特にお気に入りの下だったのですごく嬉しいです^ ^これをきっかけに、流星隊好きが増えてくれたらな…って思ってます! (2016年6月4日 22時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
雷月ささめ(プロフ) - 夢主ちゃんの正義が苦手な理由、過去とか、凄いゾクゾクしました…!流星隊だから気になったんですが見惚れる内容です〜!これからも応援してます! (2016年6月4日 12時) (レス) id: 85dc925e9d (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 湊さん» ありがとございます!!作った時、面白いのかな?って凄い不安になってたので…そう言っていただけると嬉しいです! (2016年5月25日 19時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します、この作品を読ませていただきました!凄くいい話で、なんというか、もう最高です!!!これからも頑張ってください!応援してます!!! (2016年5月25日 11時) (レス) id: 54cc045c92 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 竜さん» ありがとうございます!自分でも書いてて、こういう人って実際にいたりするのかな?とか思ってましたw更新も、なるべく早く出来るように頑張ります( *`ω´)b (2016年5月17日 21時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜月詩音 | 作成日時:2016年5月1日 22時