苦手度2% ページ4
＊
『はぁー…もう、最悪っ…』
早足で来た為、上がった息を整えながら先程の事を思い出し、ため息をつく。
別に、守沢さん達に非があるわけじゃない。
私が一方的に、避けてるだけだ。
それが、どんなに失礼かもわかってる。
一度、生徒会長にも注意を受けたから。
『それでも、嫌なんだよなぁ…』
行き場のない思いと、昔の事を思い出して、腕にはめたリストバンドを、そっと指でなぞった。
嫌な事があるとすぐに、リストバンドを触る。
…私の悪い癖だ。
＊
スバル君達から、逃げてきて十分が経った。
もうほとんどの皆が集まっているだろう。
『うぅ…どうしよう』
そんな中、教室の扉の前で、私は最大のピンチを迎えていた。
朝の事のせいで、少しだけスバル君と真君と顔を合わせづらい。
その事でかれこれ数分扉の前で悩んでしまって、ウロウロと行ったり来たり…はたから、見たら可笑しい子だ。
『このままここにいたら、もっと面倒くさい事になるよね…よし、入ろう！』
少し深呼吸して、扉を開ける。
足を踏み入れれば、スバル君と真君の視線が刺さる。
「転校生！何処に行ってたの⁈」
「急に行っちゃったから、びっくりしたよ」
2人が近づいてきて、案の定質問される。
心配そうな顔をする二人に、顔の前で手を合わせて謝る。
『ごめん！やらなきゃいけない事、思い出して…本当、ごめんね？』
「そっかぁ、プロデューサーも大変だなぁ…」
ごめんね、と言えば許してくれる優しい二人。
良かった。
安堵のため息が出そうになって、慌てて口をつぐむ。
昔の所為で、人の気持ちに対しては敏感になってしまった。
人の目をよく見れなくなったのも、その所為かな。
「何か、あったら遠慮なく頼ってよ？力になるから！」
(頼れ、なんて簡単に言わないで)
…馬鹿か。私は。
真君は善意で言ってくれたんだ。それなのに、こんなことを思うなんて最低だ。
でも、やっぱりその言葉には何か裏があるんじゃないか、なんて疑ってしまう。
『あ、ありがとう！』
私って、本当…悪い子。
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夜月詩音(プロフ) - 雷月ささめさん» ありがとうございます！過去の話は、自分の中でも特にお気に入りの下だったのですごく嬉しいです^ ^これをきっかけに、流星隊好きが増えてくれたらな…って思ってます！ (2016年6月4日 22時) (
レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
雷月ささめ(プロフ) - 夢主ちゃんの正義が苦手な理由、過去とか、凄いゾクゾクしました…！流星隊だから気になったんですが見惚れる内容です〜！これからも応援してます！ (2016年6月4日 12時) (レス) id: 85dc925e9d (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 湊さん» ありがとございます！！作った時、面白いのかな？って凄い不安になってたので…そう言っていただけると嬉しいです！ (2016年5月25日 19時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します、この作品を読ませていただきました！凄くいい話で、なんというか、もう最高です！！！これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2016年5月25日 11時) (レス) id: 54cc045c92 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 竜さん» ありがとうございます！自分でも書いてて、こういう人って実際にいたりするのかな？とか思ってましたw更新も、なるべく早く出来るように頑張ります( *｀ω´)b (2016年5月17日 21時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜月詩音 | 作成日時：2016年5月1日 22時
