苦手度19% ページ23
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『…やめてっ‼』
叫んだのが早いか、飛び起きる。
ゆっくりと瞑っていた目を開ければ、さっきの暗い空間も、人影も無かった。
ただ、見慣れた自分の家のリビングがあるだけだった。
さっきとは違う、やけに現実地味た風景に驚く。
窓の外では、陽気に鳥達が鳴いていた。
『っはぁ…夢？』
余りにも、現実的な状況にさっきのは夢かと分かる。
どうやら、晃牙にメールを返してから寝てしまったみたいだ。
体を触れば、ジトリと嫌な汗が手についた。
その気持ち悪さにまるで、手に血がついているかの様な錯覚してしまった。
そのまま、台所に行き手を洗う。
ぼんやりと手を見れば、紫色の布地のリストバンドが目に入る。
リストバンドを外して、手首を洗いたい所だが今はこの傷を見たくない。
朝から嫌な気分にはなりたくない。
『準備…しよ』
夢の事を忘れる様にして、そんな言葉を口にする。
本音は、休みたくて仕方ないがしょうがない。
着替えを済ませ、朝食のパンを食べる。
時計見れば、もう学校に行かなければいけない時間になる。
鞄をかつぎ、靴を履いてドアの取っ手に手をかける。
_____お前は、悪者なんだ！
閉めたドアの音と一緒に、そんな言葉が聞こえた気がした。
逃げる様に、玄関を出た。
外に出ると嫌になるくらい空は青かった。
『はぁー…』
”悪者”…その言葉が、耳の奥にはまだ残っていて嫌になる。
夢に出てきた少女は酷く、冷たい顔をしていた。
まるで、過去を忘れる事も、私が、幸せになる事を許さないと言いたそうだった。
「あはは！こっちだよー！」
その時、目の前をランドセルを担いだ子供達が通り過ぎていく。
無邪気な笑顔と声は、悲しみを知らない様に見えた。
あぁ、きっとあの子達には友達にも環境にも恵まれていて今が楽しいんだろうな。
私とは違う、幸せに溢れた子供達が嫌になる位眩しくて
_____やめてよっ…！何でっ…
酷く羨ましいんだ。
『ははっ…何、思ってんだろ私』
羨ましい、なんて思ったって何も変わらないのに。
与えられるのを待って、
いらない期待をするのは駄目だととっくのとうに学んだじゃないか。
まだ、響く無邪気な笑い声とあの時の言葉が重なる。
それを塞ぐかの様に、そっとイヤホンをつけた
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夜月詩音(プロフ) - 雷月ささめさん» ありがとうございます！過去の話は、自分の中でも特にお気に入りの下だったのですごく嬉しいです^ ^これをきっかけに、流星隊好きが増えてくれたらな…って思ってます！ (2016年6月4日 22時) (
レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
雷月ささめ(プロフ) - 夢主ちゃんの正義が苦手な理由、過去とか、凄いゾクゾクしました…！流星隊だから気になったんですが見惚れる内容です〜！これからも応援してます！ (2016年6月4日 12時) (レス) id: 85dc925e9d (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 湊さん» ありがとございます！！作った時、面白いのかな？って凄い不安になってたので…そう言っていただけると嬉しいです！ (2016年5月25日 19時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します、この作品を読ませていただきました！凄くいい話で、なんというか、もう最高です！！！これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2016年5月25日 11時) (レス) id: 54cc045c92 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 竜さん» ありがとうございます！自分でも書いてて、こういう人って実際にいたりするのかな？とか思ってましたw更新も、なるべく早く出来るように頑張ります( *｀ω´)b (2016年5月17日 21時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜月詩音 | 作成日時：2016年5月1日 22時
