苦手度7、5% ページ11
＊高峯sids
「今日は、厄日だ…」
最悪な事に今日は、弁当を忘れた為いつも学食の守沢先輩に誘われ食堂に行く事にした。
男だらけのおかげで人が多いし、暑苦しい食堂には死んでも行きたくなかったのに。
「あぁ…ダルいっ…」
何で、弁当を持ってこなかったんだと酷く後悔しながら座れる席を探した。
やっぱりどこも、いっぱいでとてもじゃないが座れそうにない。
また重くなる気分にため息をつくと、隣にいた守沢先輩が急に立ち止まり誰かに向かって声をかけた。
ブンブンと勢いよく手を振っていて、危ない。
「転校生達じゃないか！」
守沢先輩の見ている方を見れば、確かに明星先輩達と朝、噂していた転校生さんがいた。
「…どうも」
『……どうも』
ぺこりと頭を下げれば、少し遅れてあいさつが帰ってくる。
あ、これ歓迎されてないな。
わかってないのか、守沢先輩は明星先輩が意気投合してしまっていた。
終いには、明星先輩達の所にお邪魔する事になってたし。
チラリと、転校生さんを見ると明らかに動揺していて心配になって声をかけた。
「…あの、転校生さん此処良いですか？」
『えっ、あ、うん。勿論‼』
転校生さん、少し驚いてから笑顔でうなづいてくれた。
この人は、本当に俺達が嫌いなんだとその時悟った。
『皆で食べた方が美味しいしね！』
笑顔なのに目が、笑ってないから。
俺でもわかる、白々しい嘘だから。
だけど、その全てに気づかない振りをした。
誰にだってそういう隠し事位あるだろう。
それを無理矢理聞いたら、迷惑なだけ。
なら、気づかない振りが正解だ。
どうせ、そんなにお世話になる事は無い。
(俺って、正義のヒーロー失格？)
ふと、よぎったそんな思いは頭を振ってかき消した。
元々、正義のヒーローなんて柄じゃないんだ。
それから、飛鷹先輩と意外にも意見が合い喋っていた。
『…嫌だなぁ…ほんとっ…』
あまりにも突然すぎる言葉は、掠れて小さかったけどちゃんと聞こえてしまった。
「どうした？転校生？」
小さなプロデューサーの言葉は、俺達の隊長にもバッチリ聞こえていたけど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜月詩音(プロフ) - 雷月ささめさん» ありがとうございます！過去の話は、自分の中でも特にお気に入りの下だったのですごく嬉しいです^ ^これをきっかけに、流星隊好きが増えてくれたらな…って思ってます！ (2016年6月4日 22時) (
レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
雷月ささめ(プロフ) - 夢主ちゃんの正義が苦手な理由、過去とか、凄いゾクゾクしました…！流星隊だから気になったんですが見惚れる内容です〜！これからも応援してます！ (2016年6月4日 12時) (レス) id: 85dc925e9d (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 湊さん» ありがとございます！！作った時、面白いのかな？って凄い不安になってたので…そう言っていただけると嬉しいです！ (2016年5月25日 19時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します、この作品を読ませていただきました！凄くいい話で、なんというか、もう最高です！！！これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2016年5月25日 11時) (レス) id: 54cc045c92 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 竜さん» ありがとうございます！自分でも書いてて、こういう人って実際にいたりするのかな？とか思ってましたw更新も、なるべく早く出来るように頑張ります( *｀ω´)b (2016年5月17日 21時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜月詩音 | 作成日時：2016年5月1日 22時
