26、王座に座るのは守られる為じゃない ページ28
3人で走っていくと、扉にあたり１つの部屋に入った。部屋には、本棚やおもちゃが溢れていた。中心には沢山の小さな子供達。
「子供部屋…？」
有栖院君の兄弟にしては人数が多すぎるな…
「まさか、リリィの子…⁈」
『さ、流石に色欲でも多すぎでしょ‼』
「はい、Aさんの言う通り違いますよー」
少しあり得そうで背筋が寒くなった。その時、いつの間に来たのかリリィが後ろにいた。
急いで、いつでも逃げられる様に構えたけどリリィは鎌を振り回すどころか小さな子供達の相手をしていた。
「みそのー今日御園の似顔絵描いたー」
「なっ…やめろチビどもっ僕は今忙しいんだっ」
後から来た有栖院君にも群がる子供達。有栖院君は、少し頬を染めて怒っていた。
「…この子達は私の下位」
『サブ、クラス？って、この子達全員⁈』
「はい、先程から一緒の双子ユリーとマリーも含めて…みんな吸血鬼ですよ」
ニコリと笑うリリィ。小さな子供達は、不安そうにリリィの服の端を掴んでいた。
「椿の勢力はまずこの子達のような下位を殺してまわっています」
「今週もわかっているだけで二人”やられ”ました」
リリィの言葉に固まった真昼。私はそっと、小さな子供達を見つめた。だから、こんなにも怯えていたのか…
「…お前達はチェスを知っているか」
中学生の頃少しだけ、やっていた時があったからルールは知っている。
確か、ゲームが進むにつれて盤上からコマが減っていく。だけど、最後にキング”さえ”残っていれば勝ち、だったはず…
「…僕は現実でもそうであっていいとは思ってないんだよ！」
そういった有栖院君の顔は、凄く悔しそうに悲しそうに歪んでいた。
「僕がこの王座に座るのは守られるためじゃない。だから僕には力が必要だ」
「より大きな力が…」
有栖院君の言葉を待たず、双子ちゃんが攻撃してきた。これじゃ、話もできない…
「おいクロっとりあえず血飲んで戦…『戦うべきじゃないと思う』
「そうだよ。降参降参」
クロと意味は違うけど、今有栖院君と戦うべきじゃない。だって、有栖院君も真昼も…
「…貴様は何のためにその力を使う？」
真昼にそう問いかけた、有栖院君の目はやっぱり悲しそうだった。
27、何のために力がいる？→←25、タダでは返しては貰えないみたいです
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亜蓮 - 29話の下から6行目のそう言うと御園は仕方ないなた、になってますよ、仕方ない、な、の間違いでしょうか？ (2017年11月13日 13時) (
レス) id: 65a5a837be (このIDを非表示/違反報告)
亜蓮 - えっと、28話の1番最初のお前はシンプルに言うとただ椿とかから皆わ、になってます、を、の間違いですよね (2017年11月13日 13時) (レス) id: 65a5a837be (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - れなちーにょさん» すみません！6が抜けていたみたいです…今度、一気に修正する期間を作りたいと思うので…本当にスミマセン（ーー；） (2016年10月17日 6時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
れなちーにょ(プロフ) - 6のお話はないのでしょうか、、？ (2016年10月17日 0時) (レス) id: d65292d144 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 雷雨さん» 本当、スミマセン！もう少し日が経ったら、自分の作品見直して誤字脱字探すことにします… (2016年9月20日 19時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜月詩音 | 作成日時：2016年8月15日 22時
