19、面白い提案 ページ20
「世界をもっと面白くする僕の提案を聞く？」
どこから出したのか、狐のお面を顔の半分につける椿。
「僕はね吸血鬼VS吸血鬼でパレードみたいに騒ぎたいんだ」
「吸血鬼だからね。戦争の燃料に人間の血が必要なのは仕方ないよね。嘆きは歓声に似てパレードを盛り上げる」
私の頭の中には、阿鼻叫喚の人々とそれの中心にいるクロと椿が易々と想像できた。
「そっちも7人兄弟全員集めてよ」
「”参列者”が多い方が”先生”もきっと喜ぶ」
「…そうして全部僕に殺されろ」
そう言った椿の目は冷たかった。私の言葉に照れていた椿とは別人みたいだ。
「さぁ始めよう？もっともっと面白いことをしよう」
また、いつの間に移動したのか真昼の胸倉を掴みあげる椿。
「意味…わかんねぇよっ。なんで戦争…っ人を殺すんだよ！」
『「そのほうが面白いからだよ？／でしょ？」』
驚いた様に全員がこちらを見た。何となく、椿のこれから言う事とか考えがわかった気がしたから。
『誰かが死んだって”関係ない”んでしょ？』
「あはっ…そうだよ。僕が面白いなら他のことなんてどうだっていいよ」
真昼は関係ない人を巻き込む事を許せないみたいだけど…きっと、関係ない人を殺しているから私は椿と話していられる。
「ねぇ…僕はとっても憂鬱なんだ…」
「君に僕の気持ちはわからないし。どうせ誰も僕を知らない」
_____私なんて、誰も知らないから
昔、自分が言った言葉が頭に蘇る。最近、こんな事ばっかりだ…
「どうせ世界で誰も僕を理解しない…」
真昼も昔の事を思い出しているのか、少しだけ俯いていた。私は、
『誰もじゃないよ。今日で、私がクロが真昼が椿の事を知ったよ』
「はっ、今日この事だけで僕の事がわかるわけないじゃないでしょ…」
こいつは敵だから、こんな事言っちゃダメなのをわかってる。だけど、昔の私に似すぎてるんだよ…嫌になるくらい。
『消えちゃえって、誰も知らないんだって嘆いてる自分が1番…どうしたら良いかわかんないんだよね』
そう嘆くしか術を知らないから。どうしたら良いかわかんなくてでも、苦しくて悲しくて…
『自分が1番、自分と向き当てないんだよ』
「Aの言う通りだ…何も面白くないのはお前がお前の気持ちと向き合えてないからじゃないのか…」
「は？君達なに言って…」
真昼が、ポツリポツリと喋りだした。うん、あとは真昼に任せとけばいい良いかな…
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亜蓮 - 29話の下から6行目のそう言うと御園は仕方ないなた、になってますよ、仕方ない、な、の間違いでしょうか？ (2017年11月13日 13時) (
レス) id: 65a5a837be (このIDを非表示/違反報告)
亜蓮 - えっと、28話の1番最初のお前はシンプルに言うとただ椿とかから皆わ、になってます、を、の間違いですよね (2017年11月13日 13時) (レス) id: 65a5a837be (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - れなちーにょさん» すみません！6が抜けていたみたいです…今度、一気に修正する期間を作りたいと思うので…本当にスミマセン（ーー；） (2016年10月17日 6時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
れなちーにょ(プロフ) - 6のお話はないのでしょうか、、？ (2016年10月17日 0時) (レス) id: d65292d144 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 雷雨さん» 本当、スミマセン！もう少し日が経ったら、自分の作品見直して誤字脱字探すことにします… (2016年9月20日 19時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜月詩音 | 作成日時：2016年8月15日 22時
