【A3!】寄り道しすぎでは。 (ページ22)

今日:4 hit、昨日:8 hit、合計:8,049 hit

1.どろぼうページ22

………………………………….

『ああああああああああ！！！！！！！！』

いづみ様が総監督になって1ヶ月、私はあまりの辛さに机に突っ伏した。

そう、1ヶ月。春組が結成してから、もう1ヶ月経ったのだ。もう夏組も揃っている。

あのMANKAIカンパニーで働くと決めた日から、私は狂ったように働いていた。

まずは、春組がしっかりと公演できるようにインフラ面を再構築した。ずるずるになっていた経理をまとめるためにシステムを開発したり、公演チケットの予約や販売をするためのHPを作った。

ほかにはMANKAIカンパニーに質問があったときの問い合わせ窓口(メールフォームと電話番9:00～16：30勤務)を作ったり、いづみ様や支配人が手が回らなさそうな、様々な業者ともやりとりをした。

公演の時の音響とか照明とか、誰がやってるんやろって思っててん……。
まさか委託業者に頼んでると思ってなかった……。
そしてその手配を自分でするとも思ってなかった……。

それに加えてお金が全くないので、毎日18時頃からバーでアルバイトをして寮に帰るのは深夜の3時頃だった。

そんなこんなで働き詰めだった私はとうとう今日限界を迎えた。

基本的にこの離れから出なかった私は、劇団員との関わりがほとんどなかった。食事もこの部屋で1人でとっていたし、シトロンさんや至さんとは挨拶しかしていない。至さんはいまだに外面モードだ。
たまに綴君がご飯をもってきてくれることがあったが、会話はすくなかった

でも私はMANKAIカンパニーの役に立っているという自覚があったし、いづみ様も感謝して下さっていたので辛くはなかった。

しかし、
今日食物を求めて談話室に行くとーーーーーー........

「あんた誰。」

『あ、碓氷さん、わたし「まさか泥棒？あんた監督のスパイスを狙って………?」

『え、と私MANKAIカンパニーの「監督を傷つけるなら許さない。今すぐ警察につきだす。」

と真澄君は私の腕を掴みずるずると引っ張って歩いた。