今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:74,281 hit
小|中|大
言えるわけないよ ページ32
『……なんでいきなり聞いてきたの……』
涼くんが帰った後、私は自問自答していた。
確かに、流司のことは好きだけど……。好きって言えるわけない。言いたいけど……。
『人気俳優だし……それに比べて私は……』
舞台女優の端くれ。声優をするわけでもなくずっと燻ってる……。
歌の練習はしてるけど……。お世辞でも上手いとは思えないし。だからミュージカルの出演は断ってるし……。
『私なんかで、いいのかな……?』
いいわけがない。迷惑、たくさんかけてるんだし……。
これまでどおり、流司とは友達として付き合おう。私の願いなんて、叶うものじゃないんだから。
『恋なんて、するものじゃなかった……』
………流司への恋心、隠せないよ……。
悶々とする私に、ある仕事が舞い込んだことを私はまだ知らない。
その仕事で歌うとは思ってもなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
95人がお気に入り
95人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:よなっち | 作成日時:2016年12月29日 8時