暁 11 ページ13
ジェ「どう使おうか。あのハクのすました顔が崩れる所なんかイイな。」
ジェハがコップを持ちながらウロウロしていると、その後ろに人影と1匹の気配がした。
ジェ「......。」
ジェ「なっ、何だいシンア君っ。」
シ「甘い匂い......。」
ジェ「え。」
ジェ(ハッ!そうか。ホレ薬の香り...。)
ジェ「わーーーーっ。シンア君待って待って。」
ジェ「君とは友達でいたいんだっ。」
ジェハは白龍の鱗を溶かした水が入ったコップをそのままにして逃げていった。
それを追ってシンアも走っていった。
キ(喉が渇いた。)
すると2人がいなくなったのと入れ替わりにキジャがやってきた。
キ「ん。何やら良い香り。ユンが何か作ったのだろうか。
キ(普段なら決して盗み食いなどしないのだが。一口だけ...。)
何も知らないキジャはコップに入った水を飲んでしまった。
ヨ「キジャ。」
ドクン
ヨ「あのね。ハクがいないの。どこに行ったか知らない?」
ヨ「キジャ?あの「なぜ...。」
キ「ハクなのですか...?」
キジャはそう言いながらヨナの方を振り返った。
キ「あなたがあの者の名を呼ぶ度私は、」
ヨ「キジャ?」
キ「苦しくて。あの者が羨ましくて、あなたに触れたくて。」
キ「触れたくて。叶うのなら、今夜。」
キ「この想いを...。」
ヨナとキジャはあと少しでキスをしてしまいそうな程の距離まで近づいていた。
ヨ「キ...。キジャ?」
急に動きが止まり、キジャはその場に経たり混んだ。
ヨ「どうしたの?何を言って...。」
キ「ええ......。本当に...。」
キ「何を......。言っている......。」
キ「私は...。」
キ「近づかないでくださいっ!」
ヨ「キジャ!?」
キ「今私、変なんです。」
キ「来ないで下さい。私はあなたに、何をするかわからない。」
顔を真っ赤にしながら後ずさるキジャ。それに対してヨナは呆然としていた。
ヨ「キジャ。何か変なもの食べた?」
キ「...........飲みました。」
ヨ「大丈夫?」
ヨナがキジャの肩に触れると、キジャの胸はたちまち高鳴った。
ヨナの手を取ろうとするも必死にこらえた。
キ「ぬおーーーッ。この手があああっ。」
キ「ち...違うんです。違うんです。違うんです。」
キ「私は。あなたを......。」
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作者名:月夜 | 作成日時:2018年9月4日 21時