【d!】社畜、(幼女に)転生します。2 (ページ8)

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55話ページ8

Aside

「へ…？」

グル「だから、北方の領土が取られたって言っているだろう。」

状況が動いたのはこの知らせが入ってからだ。

ショッピも回復し、訓練に参加できるようになった頃、みな悠々自適に過ごしていたある日。

突然北方前線で戦っていた奴らが負けたという

とんでもない知らせが入った。

初めは嘘かなにかだと思っていた。今まで勝ち続けていたこの国が、負けてしまうだなんて。

「ど、うするのですか？」

グル「この話には続きがある。相手の国が攻めるのを辞めた。

人員不足なのだろうが、我が国も疲弊しきっている状態で攻めなくなるというのは少し妙だ。

だから偵察に行って欲しい。

できるか？」

「ハイル・グルッペン。了解しました。」

グル「小隊が新しくできたのだろう？ショッピとチーノとで…3人で行けばいいじゃないか。」

「お断りします。」

グル「ふむ…では……3人で行け。これは命令だ。」

「……総統権限の乱用は良くないですよ。」

グル「…………」

「はぁ…了解。」‎

何故こうも私は運がないのか…

それより、この状況下で手を引くというのはあながち間違いでは無い。

なのに何かあると確信したような顔をした総統様は…

何が見えているのだろうか………

彼は昔から予知能力が凄まじかったらしい。

私は知らないが、この体の記憶がそう言っている。

遠い昔、地下街に落ちてきた1枚の新聞紙に、書いてあった覚えがある。

……いや、それとは別に

私がこの体になる前、"私"が見た。

彼が髪の毛で隠しているあの目を、"私"は見た。