検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:12,931 hit

001 ページ3

××







 ストライカー。それは、進学校のくそ雑魚サッカー部で俺に与えられたポジション。点を乱獲し、いかにも人気者になれそうな、何がとは言わないがとても”陽”なポジションである。
 だが所詮進学校。部活のやる気は全く無かった。部員はだらだらしてるし、部室の教室はエアコンもなく最悪の環境だった。
 それでもめげずに頑張ってきたこの二年間。







_何かの試合に勝利したことは一回もなかった。




 悔しさというよりかは、後悔。俺はこの二年間何をしてた?人気者になるため?そんな理由でやっていて楽しかったか?一回でも他の人の目に写れたことがあったのか?
 こんなことならいっそのこと、勉強一筋で人気者になればよかった…!!




 俺のサッカーは、ここで終わった。



_筈だった。





 二年間の後悔を悶々と頭で巡らせて、顔を上げたらもう自宅だった。何とも表現しがたい喪失感と共に、家へ入る。
 まず、一番に入ってきたのは母親のキラキラと輝く瞳と、何やら弾んだ声だった。




「A〜!アンタすごいじゃない!」




 何の話だ。こっちはなんかムカムカしてんのに。…あ、もしかしてラブレターでも入ってた?やっぱモテる男は違うな〜。
そんなことを思っていたら母はニッコリと明るい笑みで、封筒を渡してきた。

 あ、これはラブレターだ。俺は確信した。確信したぞ。そうだ、きっと。
ドキドキしながら封筒を開け、中を見ると、







「………は?何これ、強化指定選手…??
あー、…これ帝襟アンリさんって子からのラブレターか。」
「違うでしょ?JFUだってよ?いいじゃない、ホラ、行ってらっしゃいよ!明日でしょ?」








「……………ウワ、ほんとだ…」

002→←▽Profile⚠️イメ画



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (57 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
155人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

飴玉 - 初コメ失礼します、とても面白いです!応援してます! (2023年3月27日 23時) (レス) id: 5daa8eb0a9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぎゃつなか | 作者ホームページ:   
作成日時:2023年3月20日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。