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 俺のこと出せよ!!絶対出せよ!絶対だからな!
なんて言ったが目の前で繰り広げられる惨状にそんな熱は冷めてしまった。あんなのに俺が行ってもすぐ弾かれてしまう。品のない肉弾戦だなぁ、と思っているとあのお団子から前髪くんがこぼれ球を拾っていた。





「いただき…ます。
品のない肉弾戦は嫌いなんで。」



 あの前髪くんとは絶対ベストフレンド。無理好き。
あ、でも俺の方が絶対Twitterのフォロワー数は多いな、ファボリツも。ゴメンネ、前髪くん、俺は先を行くよ。




…スマホを没収されて、早一日。いつも仲良くしてもらっているゲーマーの『(ひつじ)』という相互のことを心配に思いつつ、顔を上げると眼鏡がシュートを決めていた。
 ゴールポイント3点でスマホ返却だったか。いいな、なんて思っていると玲王は俺を見て少し笑った。






「…来いよ、わかめ。」


「…誰がわかめだ。」



 交代してくれる名も知らぬ仲間へ会釈をする。舌を打たれたような気がしたが、めげるな俺。




 視界の隅で、凪がGKに話しかけていた。サボるのか。
半ば呆れながら見つめていると、元GKは意気込んだ様子で入ってくる。…俺は知っている。凪がゴールネットをハンモックにしているということを。
 見てろよ天才。俺が三点とってやる!相互!スマホ!ファボリツ!俺がいなくて泣いてるんだろ?待ってろよ相棒()



















「ま、ま…まぁそうなるよな!ごめんなしゃしゃって!!」



 __気付いたら本気を出していた天才()と本気にさせた御影、馬鹿眼鏡の三人の世界が出来上がっていた。
 そのお陰で俺の存在感は無し。もはや空気中の窒素である。前髪くんにさえも相手にされなかった。絶対前見てたのに正面から突っ込まれた。
お前その前髪ぶった切ってやろうか。


 なんやかんやあって、俺は結局点数を一点しか決められなかった。しかも入れたのに全く周りから喜ばれずに。許せねェ…!




 …あの三人を見て、心を撃たれたような気がした。決して恋ではない。
なんだか、すごく格好良くて、理想のサッカー図が目の前にあって……___











目立ってて許せねェなぁ!!!!!
なんで!?俺ってこんなにサッカー下手だったっけ!アレ、目から汗が…。なんか、俺もバーン!ドカーン!ってさァ!ゴール決めたいよ!!
そんでチームの救世主みたいな感じで皆に抱き着かれてさ、バンザーイ!さすがAのアニキ!!って言われたいの!!」


「え、いやどうしたんだよ盆野…」

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飴玉 - 初コメ失礼します、とても面白いです!応援してます! (2023年3月27日 23時) (レス) id: 5daa8eb0a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぎゃつなか | 作者ホームページ:   
作成日時:2023年3月20日 19時

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