恋をするなら【YG】 (ページ36)

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「そっか、うん、そっか…」

と、テヒョンの話に頷いてはみたけれど。

再び近づくテヒョンの顔。

「…ま、待って…」

TH「…やだ？本当に嫌なら…しない…けど…少しでも…おれのこといいなって思ってくれてたら…」

それはそう、なんだけど…と考えてるうちに、軽く触れたのが分かった。

ハッと気づいて、テヒョンを見ると

　

TH「…すきだよ、A」

面と向かって言われると嬉しいとかよりこんなに恥ずかしいものなんだ、なんて思って…

ちゅ、っともう一度軽く来ると唇ごとまさに奪われるように大きくあむっとされ…何だか頭の中ではもう何も考えられなくなって、何度かそうしてキスされそのうちにテヒョンの舌、が侵入してこようとしたから思わず顔を振り払うように逃げてしまった。

TH「A…逃げないで？嫌じゃなかったら…おねがい…」

なんて、避けた顔の耳元で囁くテヒョン。

そんなの。逃げなかったらどうなるの？
このまま流されるなんてアリなの？

その時、ふとあたしの頭の中を

〝自分を安売りするんじゃない〟

と言うオッパの言葉がよぎった。

安売り…？
そうだ、好き、かどうかもわからない人と…

急にオッパに助けを求めたくなった。

オッパに会いたい。
オッパのところに帰らなきゃ。

そう思った瞬間、テヒョンを全力で押しのけて

「…ごめん、テヒョン。テヒョンのことは嫌い、じゃない。嫌いじゃないの。でも、好き、かも分からない。ごめん。ほんとごめんね？」

そう言って、私はバッグを掴んで逃げるようにテヒョンの部屋を出た。

テヒョンは何度か私の名を呼んでたと思うけどそんな事はもうどうでもよかった。

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