気遣いに慣れない ページ30
『わざわざ心配してくれてありがたいけれど、ほら、私も一応S級一位だろう?見くびらないで欲しいね』
サ「いや別に見くびってねぇけど。まぁ、無事ならいいよ」
私を探していたと言う彼に、何の心配もいらないという意を込めてそう言えば、なんともまぁナチュラルな優しさが返ってきた。
S級一位という信頼故に、なかなかこういう類の気遣いは向けられないので少しくすぐったい。
一瞬キョトンとしてしまったが、すぐにいつも通りの笑みに戻す。ジェノスもサイタマももう戻るようだし、私ももう帰ろう。
タツ「ちょっと待ちなさい!!」
もう充分待っただろう。
そろそろ口角挙筋が引き攣りそうだ。無視して帰ったら怒るだろうか。
タツ「どうやったか知らないけど単独で乗り込んでたの!?なに勝手なことやってるの!?B級の分際で出しゃばるんじゃないわよ!
アンタなんかいなくても私とチェリーだけで十分だったんだから!!ハゲ!!」
『こらこら、タツマキちゃん』
タツ「アンタも何B級同行させてんのよ!!手柄取られてこいつが調子乗ったらどうしてくれるわけ!?信じらんない!!」
タツマキちゃんを諌めようとしたらまさかの飛び火。
そこからは小学生のような暴言のオンパレード。ボキャブラリーの乏しさに同情する。頭の中に“ガキ”の二文字が浮かんだが、それは内緒だ。
正直ガk…子供はそんなに好きではない。面倒だし、うるさいし、生意気だし。それさえ無ければ別にいいのだけれど。
サイ「ジ…ジェノス、なんか言ってやれ」
ジェ「了解」
サイタマもこのままでは終わらないと分かったのか、ジェノスに反論を促す。
いい判断だが、人選が良くない。彼女は怒らせると怖いのだ。
ジェ「おい糞餓鬼、黙って失せろ。ぶちのめすぞ」
サ「いいぞ、いいぞいいぞ〜」
正直ほっといて帰ってもいいが、ジェノス君にはついさっき貸しが出来たのだ。そういうのを残しておくのは性に合わない。
借りは早めに返しとこう。そう頭の片隅で考えながら、今まさに超能力で吹き飛ばされようとしているサイボーグを見やった。
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亜雄色(あおいろ) - ゆきなさん» 更新&返信遅れて大変申し訳ございません…!分かります!!私もその2人めっちゃ大好きです!!!(大声)ありがとうございます!やっぱりワンパン愛が足りないので滝行するしか無いですね (2020年11月3日 14時) (レス) id: e36e2a56bf (このIDを非表示/違反報告)
亜雄色(あおいろ) - おかめさん» その節は大変申し訳ございませんでした…!ありがとうございますぅ、全力で更新させていただきます…! (2020年11月3日 14時) (レス) id: e36e2a56bf (このIDを非表示/違反報告)
亜雄色(あおいろ) - ホロロさん» おもしロンドン…!?(溢れ出るセンス)ありがとうございますうううう!!更新&返信遅れまくってすみません…!ワンパン愛が足りませんね、滝行してきます (2020年11月3日 14時) (レス) id: e36e2a56bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 推しは番犬マンと金属バッドです!これからも無理せず頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年9月11日 4時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
おかめ(プロフ) - 更新が暫く無いようですが、ずっと待ってます! (2020年5月29日 21時) (レス) id: 93e49bab53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜雄彩(あおいろ) | 作成日時:2020年2月16日 16時