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一度兵士に捕まったがなんとか姫が説得しては城門までやってきた。
あの兵士が何かをして兵士達に出かけることを伝えたらしくそこでは特に話しかけられはしない、しかしほんの数分でよく伝えられたものだ、中々の働き者なのだろうか。
そんな関心をしながら城門を抜ければ水に囲まれた石煉瓦の道の先には賑やかな城下町があった。
ここに居て聞こえてくるのは愉快な話し声、客を集める商人の声、様々な音が聞こえてくる。
「…すっげぇな」
自分が居た国ではこんな賑やかな時は一度も無かった、
さすがこのお人好しの姫の国、と言ったところだ。
『そうだろうそうだろう！ さぁどんどん進むぞ、おすすめの店があるんだ！』
むっふん、と胸を張りながら自慢げに言う姫に呆れたような笑みを返せばそのまま腕を引かれては城下町の方へ連れていかる。
こんな平和な時間が永遠に続けばいいのに、まるで水のせせらぎのような自分のその言葉は風に攫われ消えていった。
ゆっくりと大通りを歩いていると聞こえるのは今目の前を行く相手にかけられる声だ、もちろん他にも愉快な音楽や婦人達の話し声は聞こえてくるのだが一番その声が目立っている。
「おっ姫さん！ ついに婿候補でも見つけたか！」
婿、という言葉に脳が反応する。
姫にかけられる言葉の中で、一番印象に残ったのはその言葉だった。
＿実際、この人の婿になれるものならなってみたいものだ。
つまり自分はたった一日過ごしただけでこの人に、そういう感情を抱いてしまったという事。
もちろんわかってはいる、明るくて誰にでも好かれるような性格をしている、まさに童話のお姫様のような存在に自分は似合わないのだと、それでもこの感情はなくなりはしなかった。
『違う違うただの友達だ！ とーもーだーち、な？』
相手が笑顔でこちらを向き話を持ち掛けてくればはっと我に返りその笑顔に視線を向ける。
金色の髪の毛は直接外の太陽に当る事でこの前よりもキラキラと輝いている、一瞬神と見間違いそうになったほどだ。
「あぁそうだな」
『…っと、もう12時か！ 早く向かわなければな！ またな！』
相手は思い出した様子でそう言えば民達に手を振って先へ進んでいく、
もちろん自分もその後を着いていきいつの間にかたどり着いた場所は人通りの少ない小さな通りだった。
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よぬば(プロフ) - コメントありがとうございます(*^^*)やはり占ツクではこういったシリアスというか、こういう系の小説は少ないですよね…。受け悪いだろうなーと思い作っていたのですがそう言っていただけると本当に嬉しいです…！改めてありがとうございます！ (2017年11月25日 21時) (
レス) id: 0bc43fc3f6 (このIDを非表示/違反報告)
リンク(プロフ) - 今の占ツクには滅多にない良作を発見しました。やっぱり、最近の占ツクにあるような物よりも、こういう文章の書き方の方が好きですね(*´∇｀*)これからも応援させて下さい！ (2017年11月22日 7時) (携帯から) (レス) id: b3533b2202 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よぬば | 作成日時：2017年11月1日 16時
