新撰組八番隊組長の愛刀は今日も本丸で戯れる (ページ9)

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二話ページ9

貴方side

『疲れた…。』

思っていた以上に本丸は広くて案内が終わった頃にはもう日が落ちてた。

動くだけでも大変だったのに、これを覚えるのか…。

私は女士だし、部屋も余ってるということだから一人部屋にさせてもらったんだけど

一人部屋にしては広すぎる。

こんな広いのひとりで使えません！って言ったんだけど、主が｢んー。でも本丸にはこれくらいの大きさの部屋しかないからなぁ。｣って言ってて、｢まぁ、広くて損は無いぞ！｣って言うからその言葉に甘えたけど…。

一人になると、やっぱり考えてしまう。

長い長い夢を見てるだけじゃないのかなって。

そんな事考えるとトントンと床を叩いた音がしてから｢あ…あのっ…！失礼してもいいですか…！！｣という声が聞こえた。

私は、『どうぞ。』と一言言って襖を開けてあげた。

？？｢わっ…！！わざわざありがとうございます…！｣

？？｢お、気が利くな。ありがとよ。｣

白い髪に虎を乗せた男の子と白衣？ていうのかな。その、白衣を着た男の子が目の前にいた。

確か…。案内してもらった時に名前を…。

『五虎退さんと、薬研藤四郎さんですよね？』

薬研藤四郎｢お、覚えてくれてたんだな。そうだ。俺っちは薬研藤四郎だ。それでこっちが弟の…｣

五虎退｢五虎退です…！お、覚えてくれて嬉しいです…！！｣

良かった。覚えていて。

『あの、おふたりはどうしてここに？』

薬研藤四郎｢その前に、敬語は無しな。｣

五虎退｢ぼ、僕達は、Aさんが、お布団の敷き方とか分かるかな…と思って…。｣

『そうなんですk…。そうなの？わざわざありがとう。』

薬研藤四郎｢ちなみに俺っちは付き添いだ。礼なら五虎退に言ってやってくれ。｣

『五虎退さん。ありがとう。』

五虎退｢い、いえいえ…！全然大丈夫です…！！｣

その後、お布団の指揮方を教えて貰った。後、ついでにと言って、この部屋に何があるかとかを教えてもらった。

『何から何までありがとう。本当に助かった。』

薬研藤四郎｢いや、構わない。まぁ、最初だからな。まだ実感はないんだろうけど、人間のように暮らさないと腹は減るし、腹が減ったら力が出にくい。｣

五虎退｢まだ、なれないと思いますが…が、頑張ってください…！！｣

その後、2人が出たあと、私は、直ぐに目を閉じた。

ここでの生活に胸を膨らませる気分だった。