一八話 ページ27
貴方side
鶴丸国永さんとおはなしして自部屋に戻った。
『早い一日だったなぁ…。』
あ、確かここに布団があるんだよね。敷かないと。
押入れから布団を出して敷いてみるものの、なかなか寝付けずに時間が過ぎていった
『少し…外の空気でも吸おうかな。』
明日は内番の付き添いがある。だから、早く寝た方がいいんだろうけど…
『月…綺麗だな…』
思ってることとは裏腹に月を見上げてしまう
【油小路の変】の時もこんな夜だったのかな…
私は【油小路の変】の時には修復不可能な状態だったから“あの時”は一緒に戦えなかったけど…
『深く考えたら余計眠れなくなりそう…早いとこ寝とこ。』
そう思って私は布団の中に潜って寝た。
『平助くん!敵がいるよ!ねぇ!早く私を振って!』
私はそこで叫んでた。
でも叫んでる相手には届いてない。
いや───
届かないんだ。
平助くんの額に刀の傷がつく。
怖くて動けなかった。
大好きな人が今目の前で傷つくと言うのに。
“動いても庇えない。だってここは[夢]の中なんだから──────”
そんな言い訳が出てしまう。
そこで[夢]は途切れた。
目が覚めるとそこは池田屋ではなくて本丸の私の部屋。
襖を見ると朝なのか日差しが目にささる。
ふと、自分を見ると汗でびっしょりになっていた。
『もう朝か…。着替えないと…。』
その前に水を浴びた方がいいだろうか?
でもこの時間だときっと皆さんが起きているだろう。
『水を汲んでこよう。』
私は水を汲んで、手拭いで体を拭いてから袴に着替えた。
きっと、もうそろそろで朝餉だろう。
今日は自分から行かないと。
私は広間に向かった──────
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ゆっち - 面白かったです。更新頑張って下さい !‼️続きがみたいです。 (2022年9月28日 16時) (レス) @page43 id: f8c9fe1d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜好きさん | 作成日時:2020年2月16日 16時