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「ユノがやるっていうなんて思ってなかった」
スカウトマンさんが帰ってもずっとぽかんとしているハンソル。
かわいくて少し笑ってしまう。
『そうだね、自分でもやるなんて思ってなかっ
た。』
わからないのかもっとぽかんとするハンソル。
口がさっきよりもあいていて、かわいい間抜け面だ。
「でもユノはいいアイドルになれるよ。
背が高いし、運動神経がよくてかっこいいから
ね。」
最近他より背が低いことを気にしてるハンソル
だけど背のことで人を誉められるのはこの子の優しさだななんて思いながら口を開いた。
『ハンソルの方が向いてるよ。
人が好きだし、運動神経がいいし、歌だって好
きでしょ。
何よりとっても優しいから。』
恥ずかしそうにありがとうって言うはんそるがかわいくて、
少し下にあるふわふわの髪の毛を撫でる。
「僕、ユノと一緒に練習生になれるのすごく嬉し
いよ。」
『うん、僕もだよ。』
君に置いて行かれて一人になってしまうのが寂しいからやる。
なんて、気持ちが悪いだろうから口には出さない。
だけど行き場のないこの愛をどこに向けようかなんて考えたらわからないから、
もう一度手元にあるふわふわな髪を強く撫でた。
______________
「ねぇ、僕のこと小さい子供だと思ってるの?」
『違うよ、かわいくて撫でちゃうの。』
「……それは子供扱いに入るのかな?」
『入らないよ』
「じゃあ、いっか」
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作者名:わかなの | 作成日時:2022年8月23日 4時