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幸運なことに僕にはダンスの才能があったらしい。
HS「おまっ………ユノ!才能あるよ!お前!」
動画を見よう見まねで踊った僕にスニョンくんが褒めてくれた。
え?そんなに??
そんなに才能ある?僕?
HS「重心が全然ブレてないし、体幹がいいんだ
な!とめるところはちゃんととめてるし、見
て気持ちいいタイプのダンスだよ。」
すっごいしっかり褒めてくれるスニョンくん。
お世辞も少しは混ぜてるだろうけど、ここまで褒めてくれて嬉しくない人はいない。
すっかりご機嫌なスニョンくんを横目に
さっき褒めてもらったことと、アドバイスしてもらったことを思い出す。
僕の存在がこのチームのメリットになれたらいいな。なんて思いながら振り付けの確認をした。
*
歌ではジフンくんが見てくれたんだけど
ここではダンスとは逆に苦手分野であることが発覚した。
WZ「音域は広いんだけど、それを活かせるテク
ニックをもっていないし。自信がないのか
声が震えがちだよ。
それを治せたらいいボーカルになると思う
のに…」
最後に悲しげな声色だったけど、僕にとっては良いモチベーションになる言葉を言ってくれたジフンくん。
ジフンくんは作曲とかもしてるらしく、かなりの天才肌らしい。
そんなジフンくんが遠回しに
いいボーカルになる(治せば)
って言ってくれたんだとポジティブに考えて
これからの歌の練習に力をいれることにした。
ジフンくんに認めてもらえるくらいの歌にしたいな。
*
ハンソルは前から好んで聞いていたラップをしたいらしく。
スンチョルくんやウォヌくん、ミンギュくんとよく練習している。
僕は早口言葉とかが苦手だからラップとかは早々に諦めた。
でも、
あまりにも楽しそうにラップをするものだから
ちょっと羨ましい。
少しだけ練習しておこうかな。
*
それでも最終的には
スニョンくんの猛烈な推しによりパフォーマンスチームに入ることにした。
練習の時点でベタ褒めしてくれるスニョンくんはすっごい面白い。
しかも全部本気で唾をとばしながら言うものだからもっと面白い。
スニョンくんに負けないくらいの
いいパフォーマンスができるようになれたらいいな。
とは思うけどきっと十何年後だから気長に練習を続けようと思う。
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作者名:わかなの | 作成日時:2022年8月23日 4時