リアル生活【ご相談】 ページ34
｢閨島先輩！｣
会社での昼休憩中。
聞き慣れた男の声が私を呼んだ。
普段は人の来ることが少ない別棟。
更に休憩所の自販機前だとすれば間違いなく私しか来ないだろう。
｢なんや、書類に不備でもあったか｣
｢違います、くるみさんについてご相談が…｣
｢あぁ〜｣
彼、杉井知英は私の後輩である。
昔(秘書になる前)新人教育を任されたのだが、
彼自体優秀な人間だったため教育はほぼ必要無かった。
しかし彼は私を今でも先輩として慕ってくれている。良い後輩を持ったな。
そして話の話題である通り、彼は水崎くるみの恋人だ。
今年で確か交際四年目。
私が秘書になってすぐに彼はくるみさんと同じ部署に異動。一年経って交際し始めたそう。
｢あの、来月で四年目の記念日なんです｣
｢ほぉそれはおめでとう｣
｢それでですね、あの…ぷっ…プロポーズをしたいんですよ！｣
｢ふんふん…ええんちゃう？｣
四っていうあんまり日本じゃ好まれてない数字やけどな。
本人なりに思うとこがあったんやろ。
…くるみさん家にゼ○シィでもあったんやろか。
怖いよな、あの威圧感。
友達ん家に行ったときにあって、彼氏でもないのに焦った記憶あるし。
｢どう言うのが良いですかね！？｣
｢お前それ未婚で彼氏無しのおばさんに聞くことやないで？｣
マジ最後に彼氏作ったん大学以来やで…。
確か遠距離恋愛になるからって別れたんやったな。
お互い円満で別れたし名残は無いけど。
｢くるみさんって…洋食より和食派なんでしょうか…。
あんまりきらびやかなの好きじゃないのかな…｣
…一丁可愛い後輩の為にアドバイスしてやろか。
｢くるみさんは和食派だし落ち着いてるのが好き。で、ちゃんとした処でプロポーズされたい派。
あとドレスとかよりも着物の方が憧れるって言ってた、でも好きな人が一緒なら幸せだとも｣
｢うぅうぅぅ…！！せんぱぁい｣
｢…聞いてやったしアドバイスもしたやろ、もう昼休憩終わりやから戻るで｣
私とくるみさんじゃ感覚がちゃうからな。
私は別に結婚式あげなくても良いし、ちゃんとした処でプロポーズされなくても良い。
幸せならそれで構わない。
…まず結婚して子供産んで育てたら幸せなのかも知らんがね。
私は眼前の幸せよりも少し先の幸せを獲りたいからな。
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櫻夢(プロフ) - 紫さん» 勿体なきお言葉…！有難うございます！拙い文ですがこれからも精進させて頂きます！ (2020年4月29日 0時) (
レス) id: c6ce1548f4 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 続きも頑張ってください(*＞∇＜)ﾉこの小説大好きです!!! (2020年4月28日 11時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻夢 | 作成日時：2020年1月12日 12時
