リアル生活【食事】 ページ16
｢お久し振りです、幸暖さん｣
｢久し振りやな翔｣
ふわりと香った柔軟剤の匂い。
ほぼ目線の高さが変わらない彼女と、眼鏡のレンズ越しに目が合う。
彼女の目と合う度に、初対面の時を思い出す。
閨島幸暖。
大学の先輩の妹。
駅の近くのカフェに先輩と入った時に、偶々奥の席で小説を読んでいた。
彫刻のような鼻筋に、深く刻まれた二重と涙袋。
細身ではあるが、女性らしい身体付き。
生まれたばかりのように柔らかい白肌に、結ばれた桜唇。
光に照らされ溶けた黒髪。
伏せられた長い睫毛に隠れる灰色の目。
天才の彫刻家や芸術家が、理想で描いたように美しい容姿だった。
あの先輩の妹だと知った時はかなり驚いたものの、
先輩もかなり容姿端麗だった為に、納得がいくのにはあまり時間は掛からなかった。
｢サ○ゼ来んの久々やな…｣
｢…幸暖さんコンビニ弁当ばっかですもんね｣
｢暇だったらちゃんと作ってるわ｣
そうこの人は、容姿端麗であるだけでなく、家事も仕事も出来るというかなり完璧な女性。
学生時代はバスケ部、勉強も上位に入っていたという。
学校に一人は居るよね、こういうタイプの人。
性格は確かに良いとは言い難いけど、悪い人ではないし、両性から好かれやすい人だ。
｢翔はロリコン直ったんか？｣
｢直るわけないですよね｣
｢別に胸張って言える事や無いで｣
頬杖を突きながら笑う。
笑う度にいつも思う。彼女が…幸暖さんが我々の華で良かった。
彼女だったからこそ視聴者さんも受け入れたんだろうな。
｢…翔もはよ彼女作るんやで…｣
｢アンタの方こそ彼氏作らないけないじゃないですか？｣
｢この憎まれ口が…体調気ぃ付けてな｣
｢…はい｣
最高の先輩や。
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櫻夢(プロフ) - 紫さん» 勿体なきお言葉…！有難うございます！拙い文ですがこれからも精進させて頂きます！ (2020年4月29日 0時) (
レス) id: c6ce1548f4 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 続きも頑張ってください(*＞∇＜)ﾉこの小説大好きです!!! (2020年4月28日 11時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻夢 | 作成日時：2020年1月12日 12時
