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離々たる夜花編:玖噺_卅壱話目 ページ38

「…これが主人の打った刀でございます」


…成る程、分からん。
盲目にそれ言われてもねえ。


「主人が、刀を打ち終わった後。体調を崩したので私共がお届けに参りました」


…体調崩したの?
どんだけ真心込めてくれたの?嬉しい…。


「お父さんね?すっごく嬉しそうだったよ!」

「へぇ…そうなんだ、教えてくれて有難う李緒ちゃん」


李緒ちゃんの頭を撫でる。
小さい子の髪って柔らかくてふわふわで気持ちいいよね!あ、決して変態じゃないよ!!
ただ、出の髪に似てるなって思っただけ。


「…樹ちゃんって何気に面倒見良いですよね…」

「ああ見えても長女だったのよ?小さい子の扱いには慣れてるんじゃないのかしら」

「天元様と同じだね…あの人もあんな感じだ」


…こそこそ言っててもバレてるぞ!くの一三人組!
ああ見えてもって何だ!れっきとした長女じゃ!!
二人姉妹の長女ですよ!!


「…刀を向いてくださいまし、何色になるか楽しみでございます」


おぉ…本当に楽しそうですね…。
何回も見てきたのかなこの光景を。


…握り心地は良い。
?鍔のところ、雨傘みたくなってる。
凄いな、器用。

刀をゆっくりと鞘から抜く。


「わぁ!凄い!!綺麗だよ!」


日輪刀、別名色変わりの刀。
その刀を手にした剣士の呼吸などによって色が変わる。


「…凄いです、初めて見ました」


え、どうなってるの?


「…えっとね、基本は黒なんだけど、刃先に行くにつれて青になってるわ」


あー、成る程。
私は黒しか知らないけど、刃先に行くにつれて青になってるのね。了解。
西洋の言葉で言うぐらでぇしょん?というやつですか!!


「死の呼吸の剣士は、色が定まっていないのですね」


そう、死の呼吸は色は定まっていない。
刀での共通点と言えば、重くて刀身が幾らか長いこと。
色はあまり無い、青でも赤でも白でも居る。
私の父はどうやら明るい水色?だったらしい。


「主人から伝言です『何度折ってもちゃんと直してやるからな』だそうです」


…え、優し。
優しくない?鋼堂さん。
イケメンかよぉ…。

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作者名:櫻夢 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Ymamihaa131/  
作成日時:2019年9月8日 4時

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