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離々たる夜花編:漆噺_廿玖話目 ページ36

それから朝餉を食べ、宇髄さんを訓練に誘ってます。


「宇髄さん!ねえやろうよ!!」

「…俺がお前と呼吸無しで本気で打ち合って勝てるとでも?」

「勝てるでしょ!今のところ私が三十二勝二十敗だから!」

「俺の方が負けてるじゃねえかよ!
いいか?お前と呼吸無しで戦う奴は俺じゃ力不足だ」


…ばっかじゃねえの?


「宇髄さんさ、馬鹿なの?それでも柱なの?
半年くらい会ってなかったよね、その分私も宇髄さんも成長してる。
宇髄さんは他の柱とも鬼とも常に戦ってる、つまり経験は宇髄さんのが上なんだよ?
経験の差は埋められない、だからはい、やるよ!」


宇髄さんは強い、天才じゃなくても柱になるくらいの実力はあるんだ。
何故そんなにも弱気なんだ。
宇髄さんらしくない、はっきり言って気持ち悪い。

もっと派手に生きろよこの派手柱が!!



結果は私の勝ち。

でもあの時反応が遅れていたら負けていた。
あの時咄嗟に飛ばなければ負けていた。
あの時、あの時と選択肢を間違えていたら負けていた。

そのくらい僅差というか、接戦だった。


「…やっぱ強ェな『夜の死神』は」

「有難う」


『夜の死神』
それは私が趣味で鬼を狩っていた時に鬼殺隊員に付けられた渾名だ。
由来は…この髪と時間帯。
私の髪は所謂夜色というらしく、それと夜に現れるから夜。
死神は、何処からともなく現れてあまりにも簡単に鬼を殺すから死神。

合わせて夜の死神になったらしい。


「あ、そう言えば他の柱の人元気にしてる?」

「あ?嗚呼皆派手に元気だぞ、それがどうした」

「いや、誰も死んでないかなって」

「…死んだら手紙で報告するっての」

「それもそうか、ごめんね不吉だった」

「いや、大丈夫だ」


実際、鬼殺隊に入れば命の値段が安くなる。
柱は確かに死にづらいけれど、彼らも人間だ。
鬼だけじゃなく病気にだって殺される。
いつ死んでも可笑しくはないのだ。

離々たる夜花編:捌噺_卅話目→←離々たる夜花編:陸噺_廿捌話目



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作者名:櫻夢 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Ymamihaa131/  
作成日時:2019年9月8日 4時

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