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付き添い編:弐噺_拾伍話目 ページ19

「綾芽は長女だけど一人っ子だよ」

「あー…何か分かる気がするな」

「…そうですか?」


…何か竈門君の足元が覚束無い感じかする。
あ、勿論勘だよ?ほら、声色からして疲れてるじゃん竈門君。

…しょーがない、おんぶしてあげようかな。


「竈門君、ほら」

「え?」

「…乗れ、だそうですよ」

「え!?いや女の子におぶられるのは…!!」

「…竈門炭治郎君。鬼殺隊に入ったら女性におぶられる事あるよ」


分かんないけど。
どうなんだろうね?隠も女性の人居るし。
男性は男性がおぶるのかね?


「いや、でも申し訳無いし…」


…焦れったいなァ。


「地味にごちゃごちゃ言ってんじゃねえぞアホが!
良いからさっさと乗れッつってんだよ!!」

「え!?あ!はい!!」


ごめんね竈門君…。
こうでもしないと乗ってくれないって思ったんだ…。
気にしないで、私が一時期お世話になった奴の口調真似ただけだから!


「意外に身体しっかりしてるねー」

「細身になのによく持てるな…」

「まーね、あの野郎に比べれば竈門君なんて軽いのなんの…」


ケッ、何であんな野郎に美人の嫁さんが居るんだか!性格がね?
しかも三人って!一夫多妻制かよこん畜生!!

…私疲れてるのかな。
普段こんなに荒れてないよね。
…ないよね?

報告と恨み言を書き殴って送り付けてやる。
書くのは綾芽だけど。

手紙の文章を頭の中で構成しながら歩く。
体内時計を頼りにするなら既に数時間経ってる気がする。
と言うか多分夕方だろう。


「どっちー」

「右だ」


うおっ…急に斜面になったね…。


「大丈夫?綾芽」

「大丈夫、問題無い」


更に歩を進める。
もう日が暮れそうなんじゃないかな?

あー…この山たかーい。
若干酸素薄いもん。
凄いなぁ竈門君。
この中で修行してたんだ。

本当に頑張ってるなぁ。


「着いた…」


竈門君の微かな声が聞こえた。
何か眠そうだな。
…そりゃそうか、疲れてるものね。
寝て良いよって言ってあげれば良かったかな…。

するとミシッという小さい音が耳に飛び込んでくる。

…ミシ…?

そう聞こえた次の瞬間。
ドガッと何かが壊された音が鳴り響いた。

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作者名:櫻夢 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Ymamihaa131/  
作成日時:2019年9月8日 4時

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