29日目 どこ ページ37
・Noside
「わーーい、やっとエマと遊べるよーー！」
小さな丘を駆け登るのは、この前からエマとノーマンを待ち続けていたフィルとシェリー。
ところが。
「いない…」
「ギルダ達だぁ」
そこにいたのはあの4人ではなかった。
しかも、3人。
フィルとシェリーは、やっと遊べる嬉しさで、きちんと確認しないうちに走り出していた。
木の下には3人の姿しかなかったが、Aが木の上にいるのなら不思議ではない。
極めつけに、本を開いている人物＝レイ(らしき人)がいたからだ。
「…ドン何してるの？」
「レイの真似」
読みもせず、ただ持っていたのは表紙に「ABC」と書かれた本。
「ヒマなんだね。いいよ、遊んだげる」
どちらが10歳で、どちらが4歳なのか知っていても疑う。
ドンもやるならやるで、読めなくてもいいから難しそうなタイトルの本にするなど、もう少しなかったのだろうか。
「エマは？」
「さぁ…どっか行ったみたい」
シェリーの目線に合わせて、しゃがんで答えるのは
面倒見の良いギルダ。
「ノーマン達と？」
「うん、多分」
かがんで言うのは、長いおさげがよく似合っている
アンナだ。
「チェッ、遊びたかったなぁ〜。最近 全然一緒に遊べてない」
「………」
ギルダも何か感じているようだった。
「そうね……Aも見かけないし。どこ行ったのかしら、エマ達」
二羽の鳥が、森の方へ羽ばたいた。
・
・
「まずは2人がどこから来たのか」
数分前、森に移動していた4人。
ノーマンとレイは、木に寄り掛かる。
そして、体育座りのエマと楽座のA。
「だな」
『うんうん』
自然豊かなこの場所で、風や日光も気にせず話を展開していけるのは、このハウスに長くいるからだろう。
彼らにとって、森は庭を通り越して、一つの部屋になりかけている。
内緒話にも、とても良い場所だ。
「キャロルはコニーの代わりだ。つまり、商品の補充……」
「＿＿あぁ。“孤児院”でなく“農園”なら補充され続ける一歳児をつくるか攫うして用意している「拠点」があるってことだ」
「食用人間の供給地点……」
考えたくはない、認めたくはないけれど、それ以外に思いつかない。
「キャロルは…いや、私達も皆 元はそこから来たってこと？」
「多分な」
・
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もえもえ - 質問いいですか？主人公はきれい？それともかわいい？どっちですか〜 (2022年7月16日 21時) (
レス) @page3 id: 050672ea7b (このIDを非表示/違反報告)
水月(プロフ) - rとkhさん» 慌、ありがとうございます。つぶやく鳥さんをご覧になられたのでしょうか？のんびりですが作品と向き合っていきたいと思います。 (2018年12月15日 13時) (レス) id: 1bedc7980e (このIDを非表示/違反報告)
rとkh - 同い年だと親近感?が湧きますね(笑) (2018年12月15日 13時) (レス) id: 54528e0c72 (このIDを非表示/違反報告)
rとkh - 面白いです。頑張ってください！ (2018年12月15日 13時) (レス) id: 54528e0c72 (このIDを非表示/違反報告)
愛子＊ビー玉(プロフ) - 水月さん» 命かけてますしね(笑)ツイッターフォローさせていただきました。作品の方、応援してます！私たちも、フルスコアめざして(無理だけど(笑))頑張りましょう！(笑) (2018年6月20日 22時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水月 | 作成日時：2018年4月3日 0時
