28.5日目 また ページ36
・Noside
お腹が満たされた午後8時。
階段を下りようと足を出したノーマンは、後ろから
心地よいアルトの声で名前を呼ばれる。
『ノーーマン』
「A、どうかした？」
『たまたま姿が見えたから』
特に理由は無いようだ。Aらしいと言えばらしいが。
そのまま並んで歩く。
時間的に考えて、ノーマンは入浴。Aは、赤ちゃんのお世話をしにいくところだろう。
『よーし、今夜も頑張るぞー』
「毎日大変だね」
ノーマンと話していると、新たに2つの声が加わる。
「そんなゆっくりしてないで少しは急いでよー！」
「キャロルもきっと待ってるわよ！」
エマとギルダだ。
2人は楽しみで仕方ないらしく、のんびり歩いているA達を追い抜かしていった。
『りょーかーい』
もう聞こえていないだろうに、返事をする。
『にしても、今日は本当に驚いたよ』
「シスターとキャロル？」
そ。けどね！と彼女は続ける。
『ルールのせいで女子だけにはなるけど、キャロルを近くで見られる。大きなチャンスだと思うんだ』
ノーマンは一瞬 目を見開くも、すぐに笑って言う。
「だね。じゃあ、ここで」
『うん』
目的地が違うため、言葉を交わして別れようとしたその時。
「A」
数分前と逆に、Aが名前を呼ばれる。
「僕もだよ。それに、またAに救われた」
『あはは、なんのことかな』
振り返ることなく、足を進めるA。
ノーマンは、その背中が視界から消えるまで見届けた。
彼は、ただ純粋に嬉しかった。
昼のことを気にし、話し掛けに来てくれたことが。
自分にそんな言葉を言ってくれたことが。
ストレートな表現を得意としない彼女が、遠回しに
ではあるが伝えてくれたことが。
「僕も頑張らないとね」
そう言い、脱衣所の扉を開けた。
◆ ・ ◆ ・ ◆ ・ ◆ ・ ◆
こんばんは、水月です。
かなり遅くなりましたが6000hit
お気に入りも20名を突破し
感謝の気持ちが溢れそうです。もう、溢れてるか。
いつも読んでくださっている方々、本当にありがとうございます。
ところで皆様、夢主が何を言ったのか(伝えたのか)
分かりましたでしょうか？
最初に考えていたものとはかなり違うものになりましたが、頑張って書きました。
これからも「紺の少女と鬼ごっこ」を
よろしくお願いします。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 257人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もえもえ - 質問いいですか？主人公はきれい？それともかわいい？どっちですか〜 (2022年7月16日 21時) (
レス) @page3 id: 050672ea7b (このIDを非表示/違反報告)
水月(プロフ) - rとkhさん» 慌、ありがとうございます。つぶやく鳥さんをご覧になられたのでしょうか？のんびりですが作品と向き合っていきたいと思います。 (2018年12月15日 13時) (レス) id: 1bedc7980e (このIDを非表示/違反報告)
rとkh - 同い年だと親近感?が湧きますね(笑) (2018年12月15日 13時) (レス) id: 54528e0c72 (このIDを非表示/違反報告)
rとkh - 面白いです。頑張ってください！ (2018年12月15日 13時) (レス) id: 54528e0c72 (このIDを非表示/違反報告)
愛子＊ビー玉(プロフ) - 水月さん» 命かけてますしね(笑)ツイッターフォローさせていただきました。作品の方、応援してます！私たちも、フルスコアめざして(無理だけど(笑))頑張りましょう！(笑) (2018年6月20日 22時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水月 | 作成日時：2018年4月3日 0時
