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数時間後。
……やっと、マシになってきた……!!!
こんなに掃除したの生まれて初めてかも。めっちゃ疲れた。
ゴーストたちに応援されながら、ようやく終わりが見えてきた。外はもう真っ暗だ。
大きく息を吐きながら、壊れかけたソファに座ると、ノックされる。
すごい態度の変わりようだ。
「Aさん?薬と制服の用意ができたのでお持ちしました。」
制服と薬を渡される。
「他に必要なものは、購買……サムさんのところの……あー、後ほどご案内します。とにかく、そこで揃えてくださいね。」
それでは、なにかあったらすぐご相談ください!と闇夜にクロウリーは溶けていった。
「ふうん?それ、ズボンじゃないか」
ゴーストから声をかけられる。
思わずびっくりすると、焦ったようにゴーストは続けた。
「ああ、そんなに怖がらないでおくれ。大丈夫、もう驚かさないよ」
『わ、ありがとうございます……。そうなんです、ここ男子校らしいので、スカート履くわけにもいかなくて』
「そうかい?スカート、いいと思うけどな」
『あはは……えと、これからお願いしますね』
返事をする前に、スーッとゴーストは隠れていった。
『これから頑張らないと……』
.
……そんなに私、男っぽいかなあ。
肌だって、髪の毛だって、分からないなりに頑張ってキレイになるようにしてたのに。
無駄、だったのかな。
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作者名:ゆざわ | 作成日時:2024年1月11日 22時