【ツイステ】一人目の監督生はスカートが履きたい。 (ページ12)

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「まあこいつならいい。」

『えええいいんですか？！？』

「んな……誰すか、これ。」

小柄な、金髪の耳。……じゃなかった人。

「おいラギー、耳を触らせてやったらいくらかくれるとよ」

ラギーと呼ばれたその人は、突然キラキラ目を輝かせてこちらを見た。

「マァジっすか！？全然いーっすよ、10分5000マドルからどうぞ！」

手に持っていた袋をレオ……レオレオカーに投げつけて、すり足で近づいてくるラギーさん。

「あ、先払いっす」

『ぅえ、はい』

……それでは気を取り直して。差し出された頭にそっと手を置いてみる。

ふわふわとした髪の毛の中に埋もれている分厚い耳！！柴犬っぽい！！

厚さを確かめるように撫でたり、表面をすすすと滑ってみたりする。手がしあわせだ……

『ああああ〜…………』

うちにあったぬいぐるみに手触りが似てるう……と思いながら耳でぴこぴこ遊んでいると、バッと頭が離れていった。

「……っと、時間っす。そんじゃ！」

HAHAHA……と笑い、手を振りながら一瞬で帰っていくラギーさん。まじかなんか潔すぎる。

『レオンさん、ラギーさんってお金払わないと触らせてくれないんですか』

「金にがめついやつだからなァ……。あとレオナな」

『ちなみにレオナさんのは……？』

「ダメだ」

『ンンンきびしい』

一連の流れを眺めていたレオナさんは、品性の欠けらも無いでかい欠伸をして立ち上がった。

「お前は……サボりか知らねえが、用が済んだならとっとと帰れよ。俺は寮に帰る」

『あっ、わかりました。……あの、また来ても？』

「……いーや、ここは俺の縄張りだ。そうやすやすと人間が入ってきていいところじゃねえんだよ……。まあ、ラギーが呼べば来い。」

そんな横暴な。

レオナさんは頭の後ろをかきながら帰って行った。

……まあともかく、今日は沢山収穫があった。耳はきもちがいい。ラギーさんは銭ゲバ。