【ツイステ】一人目の監督生はスカートが履きたい。 (ページ2)

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『……えっ』

ここ、どこ。

目を開けたら、突然目の前に大きな洋館が現れた。

ぺたんと地べたに座りながら、洋館を見上げる。先ほどまで家にいたのに。

空はどこまでも続いていたし、冷たい風が頬をしきりに撫でていた。

『ほっ、ほんとに、どこ……』

泣きそうになりながら辺りを見渡していると、どこからか声がした。

「あっ、コラー！あなたですか、侵入者というのは！！知ってます？学生だからと言って自分の通っていない学校に入ることは許されていないわけです！！……って、なんですか、その身なり！……じゃなくて、あーもう、入ってきてしまったことは許しますから、ほら、とっとと帰ってください！」

『あ、え、あああ……ぁぇ……』

「どうかしました？もしかしてお家が分からない？」

『…………ぐずっ……うぇ、わ、わがらないでず……』

まくし立てられて、つい涙があふれた。

泣きたいわけじゃない、泣いてどうにかなるわけじゃない。

ぎゅっと袖で目元を拭う。

仮面をつけた変な人は焦ったように私のまわりをウロウロすると、なにか思いついたようで私に話しかけてくる。

「そ、そうですねえ……あ、闇の鏡に聞いてみますぅ……？よし、そうとなれば早く行きましょう、べそべそ泣いてる暇はありません！ホッホラ、はやく！！」

絶対この人、私の事めんどくさいと思ってる……。

引っ込みそうにない涙をゴシゴシ拭いて、手を引かれながらその人について行った。