26(鉄side) ページ26
しかし確実に聞こえていただろうに、ソーは顔を背けた。
「大人気ないじゃないか。」
「分かっている。」
僕の言葉にそう呟いたソーは一足先に部屋から出ると、張り詰めていた空気も一緒に出ていったようで私たちはお互いに顔を見合わせては肩を竦めた。
「えー……っと、そ、そういえばさ、これからこの子はどうやって生活するの?」
「基本的には、ここでの生活を考えている」
「部屋を用意するってこと?」
「あぁ。」
キャップの言葉にふうんと鼻を鳴らすピーターはいまだ震えの止まらない少女と目を合わせると、「そっか、じゃあ僕また遊びにくるからさ。そしたら寂しくないでしょ?」と笑う。見た目上は年齢が近いからなのか、それともピーターの笑みがあまりにも無垢であるからか、ピーターの言葉に少女はまるで花開くように笑みを浮かべて、何度も頷いた。
「うん?そういえばここは遠いだとかボヤいてなかったか?」
「スタークさん!それは言わないでよ!」
「あぁ、ただ彼女にはこれから二週間程度は要観察ということで毎日護衛をつけようと思う」
「え?」
私が折角場を和ませてやったというのに、キャップはやっぱり真面目らしい。
口を挟むと少女とピーターはまるで兄弟のように、同じタイミングで首を傾げる。
「一人にしてよいか分からないからな。護衛は我々アベンジャーズメンバーで交代で行う予定だ。ピーター、明日きみの予定がなければ早速彼女の服を見繕ってほしいんだが出来るか?」
「おい、大丈夫なのか。外に出すということだろう」
「ピーターはアベンジャーズのメンバーだ。それに、彼女も彼だとコミュニケーション取りやすいようだしな」
「任せといて!」
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---(プロフ) - candyさん» candey様初めまして。コメントありがとうございます。お褒め頂けるのはやはり嬉しいですね、マーベル初心者ということもあり設定などがオリジナル感強めですが、ぜひ楽しんでいただけますと幸いです。 (2021年1月23日 0時) (レス) id: 72a7a46fdc (このIDを非表示/違反報告)
candy(プロフ) - 初めまして!最近アベンジャーズの新しい小説がなかったので書いて頂けてとっても嬉しいです。読みやすくてすらすら読めてしまうのに作品の世界観に引き込まれて更新されるのが毎日の楽しみになっています!とはいえ無理はなさらず更新頑張ってください! (2021年1月22日 0時) (レス) id: c8c684909c (このIDを非表示/違反報告)
---(プロフ) - vannyさん» 初めまして。無計画に始めたものですが、vanny様から素敵な感想を頂き本当に嬉しく思います。誰落ちにするか等全く決まってないのですが、ご期待に添えるよう頑張りたいと思います…! (2021年1月20日 22時) (レス) id: 72a7a46fdc (このIDを非表示/違反報告)
vanny(プロフ) - 初めまして!文章構成がとても綺麗で尊敬します……!お話もこの先の展開が気になって仕方ありません!毎日更新楽しみに待ってます。頑張ってください!長文失礼致しました。 (2021年1月19日 15時) (レス) id: db198bbf02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:--- | 作成日時:2021年1月4日 23時