あと8日�� ページ32
「A、どしたの…？」
渡された体操服を抱えて戻って来たわたしの顔を見て、ユヒの表情がサッと青くなった。
「おい、あいつに何かされたのか？」
教室の後ろの方でヒョンソプたちとふざけ合っていたウジンまで、心配そうに駆け寄ってきた。
そんなにわたしの顔、暗いのかな…。
そう思った時、最近もあった目頭が熱くなる感覚がまた襲ってきた。
――やばい、また泣いちゃう…！
その瞬間、何も考えずに目の前にいたウジンを押しのけ、教室を飛び出していた。
廊下を駆け抜けて、人気のない階段の前まで来たところで立ち止まると、自分が来たところからパタパタと二つの足音が近付いてくる。
「A、本当にどうしたの？！」
「大丈夫かよ！」
ユヒとウジンだった。
心配して追いかけてくれたみたいで、とうとうわたしは二人の前で泣いてしまった。
わたしはさっきのことを二人に話した。
涙声で途切れがちな説明だったけど、ユヒもウジンも黙って真剣に聞いてくれて、正直すごくありがたかった。
「ひどすぎる。誰がそんなことするの！？」
「…絶対、許さねえ」
二人は、相当怒っているようで、ユヒに至っては、洗濯しといてあげる、と言ってわたしから体操服を取り上げた。(さすがに申し訳なかったので、取り返したけど。)
「…やっぱりジフンのファンが犯人かもね。どうやってこらしめようかしら」
「誰かわからんけど、クソ女共め…」
…なんだか物騒になってきたな。
でも、ユヒとウジンに話すことで、少し楽になった。涙も落ち着いて、すぐにまともに話せるくらいに回復した。
…だけど、朝から疲れちゃった。
「ごめん、わたし、今日の体育休むね」
「保健室で休みな！私から先生に言っとく」
「ユヒ、ありがとう」
「俺、ついて行こうか？」
「ううん、大丈夫。ウジンもありがとう」
その時、一限のチャイムが鳴った。
「二人とも着替えてないのに…時間取っちゃってごめん…」
「そんなの気にしないで！Aの方が大事に決まってるし」
「そうだよ。A、本当にひとりで大丈夫か？」
本当にありがとう。ひとりで大丈夫だよ。
そう言ってわたしは二人と別れて、保健室に向かった。
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加賀島京(プロフ) - ナギさん» コメントありがとうございます。あたたかいお言葉とても嬉しいです；；前回の更新から時間が経ってしまって申し訳ないです……。楽しみにしていただいているのにすみません！必ず完結はさせますので、これからも読んでいただければ嬉しいです。 (2019年5月9日 3時) (
レス) id: 8ab02f0b4e (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 久しぶりの投稿ですね！嬉しいです。ゆっくりでも全然構わないので完結まで持ってきていただけると嬉しいです……無理ない程度に頑張ってください！ (2019年3月31日 23時) (レス) id: b8f2817426 (このIDを非表示/違反報告)
ARMY - 明けましておめでとうございます！ワナワンも解散で、ほんとに悲しいTTワナワンのことも、忘れないし、加賀島京さんの、作品も、忘れません！今年も、更新楽しみにしてます！ (2019年1月3日 21時) (レス) id: ea329e26cd (このIDを非表示/違反報告)
加賀島京(プロフ) - ARMYさん» わかります、なんでもこなしてしまうデフィが本当に本当に好きで…(;_;) …ああ、そんなことを言っていただけるなんて…本当に嬉しいです…ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2019年1月1日 23時) (レス) id: 7b34f080ca (このIDを非表示/違反報告)
加賀島京(プロフ) - 空さん» ありがとうございます…！空さんの作品を読んでいると、私もヒョンソプを動かしたい…！と思って、つい登場させてしまいました(^^;面白いと言っていただけて本当に嬉しいです。あと、ゆらぎの中でセウンが登場したことに興奮してしまいました、、ありがとうございます、 (2019年1月1日 23時) (レス) id: 7b34f080ca (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年11月23日 0時
