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ザーザーと雨が窓を叩く音に混じって誰かの靴音が聞こえる。軽快な音を立てる靴音は窓の前で止まった。



コンコンと叩かれる窓。その音で目が覚めた男は起き上がると窓に視線を向けた。そこに居たのは自身の親友。


かけていた鍵を開け、窓を開ける。




『 一虎、凄い濡れてンな。玄関まで回ッてこい、鍵は開いてる 』




そう言えば一虎は玄関の方へと歩いて行く。その姿を確認すればハンガーに掛けられていたタオルを手に取り、玄関へと急ぐ。



リビングから玄関へ移動すれば、そこにはびしょ濡れの一虎が。




「 やっほ、A。最近会えてないから遊びに来た 」




ヘラヘラと笑ってそう言った一虎に溜め息を溢した。夏休みに入ったは良いものの雨の日が続いていて、風邪を引いたら面倒臭いから外には出ていない。



オレのすることをほぼ全てと言って良いほど察しているコイツが察せない訳ないのだ。それなのにびしょ濡れになってまで遊びに来るなんて、コイツも存外アホなのか。




『 はは、遊びに来るのはイイけど傘は差してこいよな。オマエびしょ濡れじゃねェか 』





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作者名:⌒いえろう | 作成日時:2021年8月18日 13時

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