# 騙し ページ12
【北人 Side】
2時間前───
北人「っ……んっ。」
Aちゃんが黙り込んだのを見てもう一度眠りについたが、何やら首筋に違和感を覚えた。
北人「ん……」
目覚め悪く、起きると
北人「……はっ？」
俺の膝上にカンナが跨っていた。
カンナ「あ？起きちゃった？」
首筋の違和感も消えて、カンナが体を真っ直ぐにして俺を見た。
北人「て、てめえ何してんだ……！」
思わずカンナをどかして、首筋に何されたかと洗面台の鏡へ。
北人「っ……」
首筋に一際目立つ赤紫色の痣っぽいの。
北人「キスマーク…？」
見て、やっと気づいた。
北人「まじでてめえ何しやがる」
もう一度リビングへ向かって、ソファに座るカンナの元へ。
カンナ「……だって、北人は私のものじゃん。」
北人「……は？」
カンナ「北人の寝顔見てたら……昔一夜過ごしたこと思い出して……。」
ニヤっと、妖艶な笑みを浮かべた。
くそっ、俺は思い出したくもないのに……。
カンナ「──北人。」
北人「っ。」
声のトーンが低くなった。
カンナ「あんたと健太はあの女二人なんかに渡さないから、何がなんでも。」
キッと俺を睨みつけるように言った。
北人「……他に男でもいんだろ。」
カンナ「いないわよ。
毎日忘れてなかったわ、ここでの生活。」
北人「……」
カンナ「毎日、健太の隣で一緒に寝て、3人で美味しいご飯食べて幸せだったわ。
今はまた最初からになって、もう一度暮らそうかなと思ったら二人とも女がいて笑いそうになったわ。」
北人「ユウナとAちゃんはルームメイトだ。」
カンナ「へえー。
ルームメイト？そんなレッテル貼り付けていいの？ルームメイトだったら私、この子達に変なことするよ？笑」
Aちゃんの方に視線を向けたカンナ。
北人「何もすんなよ。」
カンナ「…じゃ、その条件付きで────」
カンナ「私ともう一夜過ごさない？」
北人「は？」
カンナ「ルームメイトに危害加えられたくなければしろよ？」
……あぁ、まんまと騙されてしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 302人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆあ - 健太くん大好きです。また作って欲しいです (2019年2月23日 2時) (
レス) id: 0eaf3d3c12 (このIDを非表示/違反報告)
藤原になるの。(プロフ) - この話 とっても面白いです！ これからも頑張ってください!! (2019年2月20日 0時) (レス) id: a7dd421127 (このIDを非表示/違反報告)
じゅな - このお話とっても面白かったです！応援してます！頑張ってください！ (2019年2月17日 9時) (レス) id: bf5d4ba28d (このIDを非表示/違反報告)
岩谷きょう☆ - このお話を読んで健太くんが好きになりました！これからも頑張って下さい！ (2019年2月14日 19時) (レス) id: 56cfde58b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てん | 作成日時：2019年1月8日 14時
