あの女が夜に出た！？ ページ20
時雨side
〜翌朝〜
朝見たナルはいつも通りに見えたけど、私とリンの目は誤魔化されない。
何故目が紅いかは、聞かなかったがそれでも気になる。
今は湯浅高校で、リンとモニターのチェック中。
麻衣にどうして目が紅いのかナルが聞かれたらしく、その返答が聞こえた。
ナル
｢朝まであいつと睨み合ってた。｣
麻衣
｢あいつって、まさか....｣
ナル
｢麻衣の感は当たったな。
昨夜僕の部屋に出た。｣
私は、「はあっ！？」と思いナルがいる方へと歩き出した。リンも同じく思ったらしい。
ナル
｢視線を逸らすとまずいと思い、一晩中睨み合いだ。｣
リン
｢どおして私達を呼ばなかったんです。｣
時雨
｢通りで部屋の明かりが着いていた訳か....｣
ナル
｢いや、何が起こるかな？と。
それに眠ってるの起こすの悪いじゃないか。
時雨に至っては結界師の仕事中だろ？｣
時雨
｢私は昨日、幼馴染に「たまには休んで下さい」と言われたので休んでたよ。｣
リン
｢そうです。時雨と私が居るのに....
何があったらどうすると思ったんです。｣
ナル
｢まずい状況になれば呼んださ、もういい。
何事も無かったんだ、心配ない。｣
私達は、はあとため息をたてて先程の作業へと戻った。
作業へ戻った瞬間に、リンに質問された。
リン
｢時雨、昨日放った式神はどうですか？｣
時雨
｢うん、式神の方はまだ人型が見つからないみたい。見つかったら報告するね？｣
私がそう質問を受けている時、ナル側では笠井さんではないかどうかで話合っている。
リン
｢では次に貴方が考えるに、今回は呪詛関係だと言っていましたが。｣
時雨
｢今回は霊が見えないとなると、可能性として呪詛があるかなと思ったのよ。
邪気が出ていない妖しかいないし、かと言って成仏しない幽霊が歩いているとかじゃないから。｣
私がそう答えた後、沈黙が続いて麻衣達の会話とキーボードの打っている音だけが数分続いた。
気まずい.......
モニターの確認が終わり、次の作業へとリンと私は移動した。
作業する資料を取るため、私達は移動しようとナル達方面へ行った時だった。
松崎さん達が入ってきた。一応協力者だし？
松崎
｢その子が藁人形でも作ってんじゃないの？｣
滝川
｢夜な夜な皆を呪い殺すってか？
ありえない話じゃないけどな。｣
麻衣
｢でも藁人形って、釘を打たれたとこが痛くなるってもんでしょ？｣
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作者名：トラ | 作成日時：2019年6月1日 18時
