スプーン曲げ ページ11
〜生物準備室〜
麻衣side
内心、生物準備室に何故笠井さんは引きこもっているのか、不思議に思った。
リンさんと時雨は、ベースで待機だ。
ナルは、ドアをノックした。
ノックした後は、ドアの向こうから女性の声が聞こえた。
先生
｢はい？｣
ナルは、返事がしたのを確認するとドアを開け、生物準備室の中に話しかけた。
ナル
｢失礼します。笠井さんはおられますか？｣
中にいた人は、笠井さんと見られる女子生徒と女の先生がいた。
先生
｢なんのご用かしら？｣
ナル
｢渋谷サイキックリサーチの渋谷と申します。
笠井さんにお話しを伺いたいのですが。｣
女性の先生が、あたし達に近付いてきた。
先生
｢すみません、もう一度お名前を。｣
どうして2度も名前を聞くのだろう？
この先生にも疑問が着いてきた。
ナル
｢渋谷一也と申します。｣
先生
｢ああー。
校長先生から調査の方が来ると聞いておりましたけど、貴方が.......
どうぞ、お入りください。
私は生物を教えております、産砂恵といいます。｣
ナル
｢産砂.....珍しいお名前ですね。｣
産砂
｢うふ。「笠井さんに」と言うことは、9月の事件についてですのね。｣
笠井
｢話す事なんてない。ほっといて!!｣
女子生徒＿＿笠井さんは、そっぽを向いている。と言うより、背をこちらに向けて拒絶ている。
それを見ていると、産砂先生は近付いて説得をする。
産砂
｢変な誤解をされない為にも、きちんとお話した方がいいわ。｣
だが、笠井さんはそれでも拒絶。
笠井
｢嫌っ!!どうせ嘘つき呼ばわりされるだけだもん！｣
それにもめげずに、産砂先生は笠井さんにもう少し近付いて説得を続ける。
産砂
｢でも、心霊現象を調査しているのよ？
頭から貴方の言うことを否定したりなんかなさらないわ。｣
笠井さんはやっと心が開いたのか、こっちに振り向いた。が、目は睨んだままだ。
笠井
｢何が....聞きたい訳？｣
ナル
｢この学校で怪事件が頻発しているのは、貴方がきっかけになったんじゃないか。という話を聞きました。
超能力でスプーンや鍵を曲げたという噂も.....｣
笠井
｢噂じゃなくて本当だけど、どうせ信じてくれないでしょ？超能力なんて....｣
ナル
｢何故です？スプーンを曲げるくらい、僕だって出来ます。｣
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作者名：トラ | 作成日時：2019年6月1日 18時
