甘えた上手な俺の君【ybhk】

29話 ページ29

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思った傍から足を絡ませてきた薮。



あちゃー・・・・・・フラグ回収。


顔を見れないからどうかは知らないが、きっと嬉しくてニヤけていることだろう。




「ﾎﾞｿｯ)ジタバタすんな薮！」


yb「ﾎﾞｿｯ)同僚の人？すごくいい人だね。好きになりそう」




耳元でそんなこと囁かれたら俺嫉妬するぞ？


あんなことやこんなことしたってのに今更浮気かよ！




「ﾎﾞｿｯ)お前は俺だけにしとけ」


yb「ﾎﾞｿｯ)嬉し…………告白って思っていいの？」


「ﾎﾞｿｯ)黙れ」


yb「ﾎﾞｿｯ)え、感じちゃうよ？」


「ﾎﾞｿｯ)お前は今それ言うか」


yb「ﾎﾞｿｯ)だって告白には返事が必要だろ？」


「ﾎﾞｿｯ)告白じゃねぇから」


yb「ガビーン」


「ﾎﾞｿｯ)馬鹿！うるさい！効果音口に出すな！」




ジタバタしてるのは布団を被っていてもバレバレだろう。


いや、布団の方が余計にバレる。




in「足かゆいの？ジタバタしちゃって」


「そ、そうなんだよね！」


yb「ﾎﾞｿｯ)掻いてあげよっか？」←


「ﾎﾞｿｯ)お前は黙っとけ！」


in「光誰と喋ってんの？」


「あ……」


ar「なになに？なんの話？」




分かりやすく硬直する俺。


同時に薮が布団のもっと深くに沈んでいった。




in「いや、光がねぇ……」


「こほこほっこほこほっ」


ar「今作るから！伊野ちゃんも手伝って」


in「はいよー」




咳の演技でなんとか回避。助かった……。




「ﾎﾞｿｯ)おい薮」


yb「んぁ？」


「ﾎﾞｿｯ)覚悟しとけよ」


yb「……うん。期待しとく」




違う違う違う違うから！！！！


もうしょうがない。


くるりと背後に向き直り、薮と顔を合わせる。


近ぇな。




「ﾎﾞｿｯ)誤解されるのは癪だから言っておく。俺は別に──」

ar「光くーん！ごはーん！」


in「大ちゃんうるさい！」


ar「ごめんってばー」




大ちゃんの大声に重なり、またしても言えなかった言葉の数々。


なんで俺はいつもこうなるんだろうか。




yb「…………別に…なに？」




真剣に聞くもんだから、本気で理解できていないんじゃないかと不安になる。


え、演技、だよな？


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