21話 ページ21
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yb「あはー、やっぱ俺スゴいわ」
「前向きなんだか馬鹿なんだかわかんねぇな」
yb「レッツポジティブ!」←
「馬鹿なんだな」←
なんで入るだけでフライパンが落ちるんだよ。←
超能力者かよ。
「あー疲れた!さいっこーに疲れたよ俺は!」
yb「朝食わないと死んじゃう〜」
「まだ言ってんの?」
そろそろ作ってやるか、と気合いを入れ直したとき、薮が静かになった。
………今度はなに言い出す?
yb「ねぇ、もう食べちゃって良い?」
低くなった声に違和感を感じたけど、
よっぽど腹が空いてるのかとついに俺が痺れを切らした。
「はいはい、もう作るから───」
yb「そうじゃなくてさ。
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光のこと」
意味が分かったときにはもう遅かった。
両の手首を掴まれ押し倒された体。
布団に逆戻りの俺に跨がった薮は
なにを言うこともせず
なにをすることもなかった。
その細い腕のどこに力が隠されてんだか。
抵抗したところでもがくだけで、自分の体は言うことを聞こうとしない。
視界には、薮しか映っていなかった。
………でもなぜか、その姿でさえあいつを思い出す。
「おい薮!」
俺の声は聞こえているのかいないのか、見つめられるだけの静寂に
胸が、苦しかった。
yb「………ごめん」
目の前が真っ暗になり、唇が触れ合う。
たった一瞬。でも離れていくのが寂しかった。
yb「もう、抑えきれなくなりそうだから」
数秒前まで自信満々に話していたのはなんだったのか。
“抑えきれない”なんて、ここまできて薮が留まるとは思ってもいなかった。
別にwelcomeだった訳でもないけれど。
yb「…………俺じゃ代わりにはなれないのかな」
儚く自嘲するお前は、一体誰なんだ?
「待てよ」
出ていこうとした薮に手を伸ばしても、その手は空を掴み、行く宛もなく下を向いた。
あれから数時間。
薮が電話に出ることは1度もなかった。
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柊(プロフ) - コメントありがとうございます!励みになります。どんどんハマってってください笑 (2018年12月31日 0時) (レス) id: dea4eacb95 (このIDを非表示/違反報告)
Aya - このお話、めちゃくちゃおもしろいですね!どハマりしちゃってます笑更新待ってます(^-^)頑張ってください!! (2018年12月30日 21時) (レス) id: 405da91ea5 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - いちごらいすさん» わざわざコメントをいただけて嬉しいです。長文welcomeですよ!私も大好きな作品の作者様からコメントなんて………感無量です。自信がつきました。応援してくださりありがとうございます!これからも思わず笑みが溢れるような作品を目指して。よろしくお願い致します! (2018年12月15日 23時) (レス) id: dea4eacb95 (このIDを非表示/違反報告)
いちごらいす(プロフ) - それだけ伝えたくて…すみません笑 これからも更新楽しみにしています。頑張ってください!応援しています!長文しつれいいたしました… (2018年12月15日 19時) (レス) id: ec43b8c35c (このIDを非表示/違反報告)
いちごらいす(プロフ) - はじめまして!先日私の、やぶこーた、占ツク始めました。という作品にコメントくださってありがとうございます!とっても嬉しいコメントだったので梓さんのプロフィールに飛んで見たところ、お気に入り登録している大好きな作品の作者さんで驚きました! (2018年12月15日 19時) (レス) id: ec43b8c35c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊 | 作成日時:2018年12月5日 0時