甘えた上手な俺の君【ybhk】

15話 ページ15

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yb「光！ひっかるひっかるひ、か、る♪」


「朝からなんなんだよ………」




なんだそのピカチュウの歌みたいな曲は。


泣き腫らした目をどうしようか鏡とにらめっこしていたら、背後から急に飛び出した薮。←


朝からテンション高すぎだろ。




yb「だって明日休日だよ？光と１日中一緒に──」

「まだ今日は始まったばっかなんだけど」




天を仰ぐ薮。


朝から妄想に浸ってんじゃねぇよ。←




yb「いいじゃんワクワクしたって。お勤め頑張ってください！」


「はいはい」




抱きついてきそうな薮をするりと交わし、パーカーを身に纏う。


敬礼しながら玄関まで見送ってくれる薮は、しつこいというより飼い犬のそれだ。


朝からよく疲れないなぁ、なんて、俺も年を取ったもんだ。




yb「いってらっしゃい！」


「……いってきます」


yb「うん！」




鍵を閉めた途端に思った。


………薮って日中なにしてんだ？




「まぁいっか。そんなこと」




昨日より軽くなった足で職場へ向かう。


着いた瞬間大ちゃんと目があった。




ar「おはよ」


「おはよ。昨日はありがと




…………ってえっ！？」


in「なにうるさいなぁ」


「いいい伊野ちゃん！大ちゃんが！大ちゃんが遅れてないんだけど！」←


ar「うわ失礼！」


「なんで！？俺より早いんだけど！」


ar「光くんに早く会いたかったんだよ！」






「「・・・・・・え？」」


ar「ちょっ、誤解しないで伊野ちゃん！俺は伊野ちゃんが好きだから！」




ちょっと悲しそうに俯く伊野ちゃん。


大ちゃんを泣かせるな。

信じちゃうだろ？



まだ幼稚園児なんだから。←


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