尻尾は君色。[参加型続き] (ページ35)

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スマまおページ35

頼まれてた!!(

sm side_

…、…?

俺は今、一体どういう状況なんだ…??

少し前に遡る。…確か、開いていた窓に近寄ったら、急に目の前に玉が飛んできて…次の瞬間には、鈍い音と共に俺は後ろに…
道理で後頭部が痛い訳だ
オマケにどうやら布で視界を覆われているらしく、真っ暗で何も見えない

mao「だいじょーぶ?すんごい音したけど。あと窓の鍵は最初から開いてたよ?不用心だよぉ?警官ｻﾝっ♪」

女の声がする。どうやって入って来たのかと思えば、先程の窓からか…にしても、気配も無かったが??

sm「別にこれぐらい…ｯ、…ぇ、ぁ、身体、が…??」

mao「そりゃそうだよ。だって、ぼく特製のお薬浴びてもらったもん」

sm「は…?」

mao「んふふ。理解出来ないって声。……やっぱりお目目見たいなぁ…しつれ～?」

見知らぬ女から離れなければと体を起こそうとしたが…全く力が入らない。驚いていれば布が捲られ、右目がゆっくりと視界を戻していく
写ったのは、無邪気に微笑みを浮かべた女。恐らく俺と同じか少し歳下ぐらい。真っ暗な部屋の中、窓から差し込む月の光に逆光になっているせいもあってか、詳しい事は分からなかった。俺は思わず顔を顰める

mao「はぁ……思っていた通りすっごく綺麗…」

sm「……お前は誰だ。何がしたい…?」

mao「え?…んー言っていいのかな。…気になる?」

sm「…。」

mao「取り敢えず質問したって感じ?ふふっ、でもいーや、特別に教えてあげる！…ぼくはね、君に一目惚れしちゃったとある怪盗だよっ。君の心も盗みに─☆…なんて、出来たらいいんだけどね～」

sm「…ｯ!?」

mao「…びっくりした?そうだよね。だって君は…本来ぼくらみたいなのを捕まえる側だもの。動けなくて悔しい?そんな顔してる。」

動けていれば、巫山戯た事を口にするコイツなんて簡単に捕まえる事が出来たのに。怪盗と名乗った女は何も出来ない俺を悠々と眺め、そっと頬を撫でた。
何も答えずに相手を睨み付けていたら、何を思ったのか女は目を細めた後に漸く立ち上がる

mao「そろそろ時間切れかな…ぁ、ぼくの事はヴィオって呼んでよ！またね、ぼくのアメジスト(お気に入り)くん♡」

窓から部屋の外へと移動する。女が振り返り一方的に自己紹介する時には、やっと少し麻痺が抜けてきていた。
まだ少し感覚が鈍い。だが、目の前で逃がすなんて…!

sm「ｯ、待て…!!」

ひらと手を振っては、怪盗が窓から姿を消す
重い足で駆け寄った時にはもう、何処にもいなかった。