【短編集】 艶美な夢に絆されて 【ツキウタ。】

＃まさに戦争　...　睦月始＆霜月隼 ページ30

「邪魔だ隼、どけ」


「A、あ〜ん」



無視するな！と騒ぐ始。

今は絶賛Aの取り合い中。



「あ〜」


「はーい、いい子いい子」



まだ15歳のA。涙が連れてきたのが始まり。



「A、隼はたまに毒を仕込んでいる」


「え！」


「冗談だよね、始？」


「冗談じゃない」



少し睨みをきかせて言う。

さすがにAにも、この空気がバレてしまった。



「やだ、隼様こわいー」


「こい」



すっぽりと腕に収まってしまうA。

あ、ちょっと度が過ぎたかな。



「よし、お前はこの世で一番いい子だ」


「ほんと？」


「本当だ、俺は冗談は言わない」


「ちょっと、さすがにこの世で一番は言い過ぎでしょ」



今度は僕が睨まれる。

さっきとはまるで逆転。悔しいなあ。



「A、魔王様アイス食べたいな」


「お金ない」


「あげるよ」


「ハーゲンダッツね！」


「うん」



こそっと１０００円札を渡す。とたんに目を輝かせる。

あ、絶対自分のも買う気だ。



「！ Aはまだ危ない！俺が行く」


「私が行く！」


「轢かれたらどうする！？」


「私もう15歳だよ！」


「まだ15歳だろ！！」



始、これ20歳になっても続けるね。

まあ僕はそこまで過保護ではないから。



「始さんいや」


「なっ」


「いってくるね、隼様」


「うん、行ってらっしゃい」



パタパタと走っていくA。

始がすっごい僕のことを睨んでくる。



「どうしたんだい、始」


「お前、謀ったな？」


「んー、さてさて、なんのことかな？」


「...許さん」


✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄

＃まさに戦争(恋談) ... 睦月始VS霜月隼



＃きな粉餅様リクエスト


遅くなってすみません！やっと１つ消化しました...！

リクエストありがとうございます！ほかのリクエストも少々お待ちくださいね！

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