第玖話 ページ11
翌日、いつも通りの時間に目覚め
身支度を済ませる
一つ違う事と言えば、今日は最終選別へと向かうことだろう
炭治郎は鱗滝さんから借りた羽織と日輪刀を、私は師匠が身に付けていたものを身に付ける
そして最後に厄除の面を被る
『鱗滝さん、本当にありがとうございました』
「…儂は何もしていない。感謝するなら雅濔にしてやってくれ」
『師匠に…?』
「嗚呼。ここまで育て上げて貰ったことを」
……師匠にはとても感謝している。でも、その師匠を育て上げたのは紛れも無く鱗滝さんだ
『……師匠を立派に育て上げて鬼殺隊にしたのは鱗滝さんなんです。だから、鱗滝さんにも感謝しないといけないんです』
そう言って私は笑う
その時、禰豆子ちゃんと話終えた炭治郎が私を呼ぶ
『行ってきます。必ず、生きて帰ってきます。だから、待っていて下さい』
私は炭治郎の元へと走った
彼はふと、昔の事を思い出した
それはまさに、彼女の師である氷室雅濔に同じ事を言われた事を
彼女は彼が育て上げた剣士の中でも特に才能のある子であった
その当時、他にも剣士になる子がいたが彼女だけは何かが違った
「鱗滝さん。私、必ず生きて帰ってきます。だから、待っていて下さい」
そう言って、彼女も同じ様に走っていった
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