３年Ｅ組の病弱男子 (ページ25)

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「やっぱ1位は神崎か～」

どういう経緯でこうなったのか、はたまた皆でお泊まりとなれば当然の流れなのか
気になる女子を集計した、いわゆる《気になる女子ランキング》というのを大部屋にて開催していた。

「で？うまく班に引き込んだ杉野はどうだったん？」
「それがさー色々トラブルあってさ。じっくり話すタイミングが少なかったわ」
「あー...なんか大変だったらしいな」

「気になるのは誰が誰に入れたか、だよなぁ」

三村くんが手に持った投票結果の用紙を覗き見た

誰が誰に入れたか気になるお年頃。彼らは互いに探り合いをしている
かくいう僕もこういった恋バナというのに内心ドキドキしている

「皆、この投票結果は男子の秘密な」
「ま、そうだよな」

こういうの修学旅行の定番って感じがして凄く楽しい

「知られたくないやつが大半だろうし、女子や先生に絶対知られないようにしないと...」

「……」

皆の視線が一点に集中する。視線の集まった所には殺せんせーがメモをしていて...、メモ？？

「メモって逃げやがった！！」
「殺す！！！」

「ヌルフフフフフ！！先生の超スピードはこういう情報を知る為にあるんですよ！！」

「くっそぉ！！逃げられた！！」
「ふむ...」

僕ら男子の話を盗み聞きするって事は...

「女子の話も盗み聞きしに行きそうだよね。...向かえばきっと遭遇できる」
「よし！！殺せんせーを捉えてメモされた情報取り返すぞ！！」

暗殺道具を片手に、僕の予測した場所へ皆して向かう

「いたぞ！！」
「ぶっ殺す！！」

「こっちよ！！」

奥の方から女子の声も聞こえた。ということはやはり予測した通りだったみたいだ

「しまった！！挟み撃ち！？」

皆して襲いかかる。その様子を眺めていた

「なんだかんだで、結局は暗殺になるね」
「うん」

赤羽くんと渚くんも眺めていた

個室だったら味わうことのない和気藹々とした楽しい時間
僕はその場からこっそり抜け出し、大部屋に戻った