３年Ｅ組の病弱男子 (ページ20)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:20,460 hit

18 ページ20

「さて、皆さん。始めましょうか」

殺せんせーが分身しながら話す

「「いや、何を？？」」

「学校の中間テストが迫ってきました」
「そうそう、そんな訳でこの時間は」
「「「高速強化テスト勉強を行います」」」

そういうと殺せんせーが各生徒に一体の分身が付いた
･･･どうやらそれぞれの苦手科目に合わせてくれるらしい

「くだらねぇ。ご丁寧に教科別にハチマキとか･･･
なんで俺だけNARUTOなんだよ！！」

「寺坂くんは特別コースです。
苦手科目が複数ありますからねぇ」

僕の所に来た殺せんせーの分身は〝国語〟

「君はこれといって苦手科目がある訳ではないので、まず国語から学んでおきましょう。希望があれば他の科目も受け付けます」

『ありがとうございます』

「いえいえお易い御用で･･･にゅやっ！？！？」

顔がへこんだ！？

「急に暗殺しないで下さい、カルマくん！！
それ避けると残像が全部乱れるんです！！」

･･･繊細なんだなぁ

『殺せんせー、今は国語を学びますが他の科目も頃合を見てお願いします』
「分かりました。ではまず先を見据えて熟語の構成まで学んでみましょう」
『はい！』

翌日
「皆さん、おはようございます
今日は更に頑張って増えてみました
さぁ、授業開始です」

僕の所に来た殺せんせーの分身は･･･某バレー漫画のオレンジ頭の主人公だった

･･･というかそのオレンジ頭のキャラクター、テストで赤点取ってなかった？

「さぁ、三神くん！目指すは、春高！！」
『春高は目指しませんよ』

「どうしたの、殺せんせー？なんか気合い入りすぎじゃない？」
「そんな事ないですよ」

そこから僕は昨日の国語に加え、社会を殺せんせーの分身に習っていた

授業が終わるチャイムがなった

殺せんせーは教壇の方で疲れているみたい

僕は席に着いたまま、明日は何を学ぼうかと考えていた

「いや･･･勉強の方はそれなりでいいよなー･･･」

ふと聞こえた言葉に耳を傾ける

「うん、なんたって暗殺すれば賞金100億だし･･･」
「100億あれば成績悪くてもその後の人生薔薇色だしね」

「にゅやっ！？そういう考えをしますか！？」

「俺たち〝エンドのE組〟だぜ？殺せんせー？」

「テストなんかより暗殺の方が余程身近なチャンスなんだよ」

「･･･なるほど、よく分かりました」

「え？何が？」

「今の君たちには暗殺者の資格がありませんね
･･･全員校庭へ出なさい」

どうやら殺せんせーは怒っているみたいだ